たりたの日記
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初めて掲示板というものに書き込みをしたのは1年半前のことだった。 文字の中にどうやって自分を出すのか、相手の言葉にどんな言葉を返すのかさっぱり要領を得ず、苦手だった。自分の掲示板を持っても、私はどこか私ではなかったのかもしれない。ここをのぞく友人たちからはあまり評判が良くなかった。一度入ってくれたJは「掲示板で会うとよそよそしくって、疎外感を感じた」と言ってたし、Yも日記は読んでくれてるようだが、掲示板は「あれって何なの」とその存在の意義を認めてない風だった。
友人たちの評判はさておいて、私は今掲示板がおもしろい。文字だから残りはするが、残すことを目的にしていない書き言葉のおしゃべりというところがいい。実際、何日かすると書いたことはもう消えてしまうし、自分が書いたことでも気に入らなければ削除できる。そして、四国であろうと九州であろうと、もちろん同じ町の住人であろうと同じ近さと同じ遠さで言葉をかわすことができるのである。年代もバックグラウンドもおおよそ関係ない。言葉が行き交うということは情報が行き交い、もっと重要なことはエネルギーが行き交う。
私はかなり長い間、自分だけの世界に潜んで、他の人とのエネルギーの交流を多分に避けてきたように思う」。自分と違うエネルギーに会うことに疲れることが多かったからだ。自分を伝えることにも疲れる気がした。 今、私はその辺りが少し変化してきたような気がする。素の自分がわりと容易に出せるようになったのかもしれない。そして交流しながら新しい自分を知ったりもするのである。人間はその文字の意味する通り、ほんとうに人と人との間で生きる者なのだと納得している。
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