たりたの日記
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2002年05月23日(木) |
ガーデニングと新聞の勧誘 |
ガーデニングといっても私はあまりまめではない。秋には春の花の植え込み、春の花が終わると球根を掘り起こしたり、枯れてしまったパンジーの株を引き抜いたりといった手入れと夏の間咲く花の植え込みといった具合に秋と春にちょっとまとまった仕事をするだけだ。
今日は春の花のクロージングをした。チュウリップとムスカリの球根がたくさんに増えた。チューリップの球根は必ずしも咲くとは限らないが一応秋にはすべて植えることにしている。 つらいのはまだ花が少し残っているパンジーやビオラの始末だ。毎年、抜いてはみても捨てられずプランターから抜き取った株を地植えにしたりする。今年はまだ咲いている花をすっかり摘んで押し花にした。2枚の板の間にダンボールや新聞紙をはさんだものの四方をねじでとめるフラワープレスの道具があるのでかなり圧力がかかってきれいな押し花ができるのだ。10年くらい前、さかんにやっていたものの、それ以来忘れ去られている代物だった。はっと思いだして、春の花を残せるということに気が付いた次第だ。
さて、私はこの仕事をするにあたって、家のステレオのボリュームを上げて庭からも聞こえるようにしノリのいいキャロルキングをかけていた。私が土を掘り起こしているといつの間にか若者が1人目の前に立っている。 「あの、ぼくバンドやってるんですが、、、」 ん、おばさんに音楽の話をしようというの。最近は若い方々が音楽の話を掲示板に書き込んでくれるようになっているので、何かその続きのような気になって私は手を止めた。 「あの、学生なんですけど、バイトで毎日新聞の勧誘やってるんですけどノルマが達成できなくて困ってるんです。」 なんだ、新聞の勧誘ならお断りだ。 「あのね、うちこの前朝日新聞と契約したばかりなの。それに来年からは新聞はネットで読むようにして新聞やめようと話てるところなの。」 と、いつものようにきっぱりお断りする。 「そうですか、でも半年だけでも、朝日さんの後に、お願いします。困ってるんです」 人相の悪そうなおじさんやおにいさんだったら断固断る。そんな手口には乗るものか。だが目の前の若者はいかにも慣れない学生のアルバイト、しかも音楽やってるらしいし、さらには美少年だった。私は常日頃、男は顔じゃない。顔がよさげな男は信用ならないと公言しているにもかかわらず。恐らくはその顔つきゆえ断りきれず10月から3月までの契約をしてビール券とサラダ油のセットをもらった。ひょっとして私はイケメン好きだったのだろうか。
夜遅く、夫が福岡の出張から帰ってきた。「今日はまんまとひかかっちゃったよ。まぼろしの辛子めんたい子とかいわれて高いやつ買わされてしまった。」 と辛子めんたいの箱を取り出した。 「実は私も白状しなくちゃならないの。」 「ん」とやや怪訝な顔。 「バンドやってるっていう若い子が新聞の勧誘にきてね。断りきれなくて契約しちゃった。10月から新聞変るからね。」 「なんだ。八百屋のおにいちゃんと不倫したっていうのかと思った。それでその子、かわいかった?」 「うん、なかなかイケてた。」 「ぼくがひっかかっためんたい売ってる人もなかなかいない美人だったんだ実は。」
なにやってるんでしょう。この中年夫婦。
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