たりたの日記
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2002年05月15日(水) Love Makes The World

キャロルキングの新譜アルバムLove Makes The Worldを聞いたのは一週間前だったが、それ以来一時もその音楽から離れたくないほど聞き込んでいる。どうしてこんなに好きなんだろうと自分でも不思議に思うほどだ。聞いている間中、高揚感が続き、幸福感や慰めに満たされる。去年の冬あたりビョークに夢中になってその中に浸りきっていた時期があったが、このはまり具合はあの時以来だ。でもビョークの時の自分の内に深く、深く下降していく感じとは違って、キャロルキングのこれは自分のエネルギーが広く大きく外に向かって広がっていく感覚がある。この地上のあらゆるものを愛して、深く繋がりたいといった想い。

30年前、10年前のキャロルのCDも聞いてみた。キャロル節は少しも変っていないし、スタイルからすれば彼女はひとつのスタイルを保ってきている。でもこのアルバムには他の彼女の音楽とは違ったエネルギーが確かにある。
C.キングの公式サイトを開いてみたが、若い頃の透明でクールな美しさとはまた違った美しさを持つ女性になっていると思った。50代のキャロルは溢れるような愛情を放っている。豊かな包み込むようなスマイル。二人の娘は美しく成長しており、彼女の母親としての仕事がそこに見えている。また社会的な活動や関心の深さもHPから受け取れアーティストとしての生活をしながらこの社会の中でしっかりと地に足をつけ、音楽を通して社会とかかわってきたこれまでの歩みが感じられた。

このキャロルの最新のアルバムにはいわば彼女のこれまでの生き方が、50代の今の彼女の想いの結晶が収められているのだろう。どの言葉にも、どのフレーズやリズムにも彼女の願いが、強い想いが込められているのだ。そのエネルギーをこのようにいただけるというのはなんと幸福なことだろう。音楽のすばらしさを思う。


たりたくみ |MAILHomePage

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