たりたの日記
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2002年04月18日(木) |
おばさんはおばさんが怖いのか |
最近の映画館は女性は千円で映画が見られる日を設定しているところが少なくない。私が良く利用するマイカルは水曜日がレイディースデイ。女ともだちと映画を見る時には当然この日になる。私は水曜日の午後はクラスがあるのだが、幸いなことに映画館から仕事場へは歩いて20分なので月に一度くらいはこの恩恵にあずかってもいいかなと思っている。 さてその水曜日の朝、比較的広い映画館のフロアーは女たち、それも中年の女たちで溢れる。だいたいは2人やグループで来ているから、一人で友人を待っている間、何か妙に不安定になってトイレに隠れたりする。自分がおばさんだというのにおばさんの集団にいわれぬ恐怖心のようなものを感じるのが常だ。知らない女たちの中に友人の姿を見つけてほっと息をつく。 これって私だけかしら。ひょっとしておばさんはおばさんが怖いのではないかしら。それでこういう場所にはみんな誰かといっしょにつるんでくるのかもしれない。
翌日スポーツクラブのサウナで私は久し振りに集団のおばさんたちの恐ろしさにびくってしまった。人が2,3人しかいなかったので隣の方に習い、横になって目を閉じているとなんだかうるさくしゃべりまくる集団が入ってきた。ここで私は起き上がり小さくならなければいけなかったのだろうが、あまりの迫力に体制を変えることも忘れてしまっていた。「この人たち、うるさいなあ。密室でこんなに大声でしゃべられてはリラックスするどころの話じゃない。」と思っていると足をつつかれた。「人が入ってきたんだから、あんた起きなさいよ。」一瞬はっとして「すみません」としおらしく体制を変えて小さくなったが、10人くらいのうち、半分がお互い顔見知りのようで、我が物顔で大声でのおしゃべりを続けている。人に注意しながらこのマナーの悪さはいったい何?むかっ腹が立ってきた。 「あのう、すみません。」と声を出すと おばさんの集団がぎろりと目を向ける。「こわっ」良く見かける人たちだからこの場の主のような存在なのだろう。ふてぶてしそうな新顔を威嚇しようとしての態度だったのかもしれない。こういう場合私は挑戦的になってしまう。よしときゃいいのに。 「ここって、大声でしゃべることが許されてる場所なんですか。」 ああ、言っちゃったあ。 「ほら、あんたが起こしたりするからよ。」 と別のおばさん、 「気が付かない方がおかしいのよ。」 とおばさん特有のいじわるな口調。 しかし相手は多勢でしかも古株。おしゃべりをやめることはなかった。 これだからおばさんの集団ってやなのよ。
久し振りのむかっ腹。あのおばさんたちと顔を合わせるのやだなあ。 こういうタイプの人たちって、後もこわいのよねえ。弱気になるといじめられる。ふと転校してきたばかりの小学生がいじめの集団に歯向かうというシチュエーションが頭をよぎる。理屈や道理の通らないのは子どもの世界だけじゃあないんだ。一瞬、いじめられっこの気持ちが我がことのように分った。そうかこういう重ーい気分ね。君たち、学校という過酷な場所で良く行きのびているよ。ほんとに。 でもこんなことで私が最近見つけた楽しみを止めるわけにはいかない。 弱気になんてならないぞ。ひとりのおばさんだって強くなれるさ。
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