たりたの日記
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2002年03月05日(火) 風邪

実家に帰る目的のひとつは日頃何の手伝いもできないから、まとめて家の掃除や片付けなど母の不得意なことをやることである。いつもなら私は時間を惜しんで片付けに専念する。ところがひき始めていた風邪がすっかり悪くなり5日は朝から夜まで一日中寝込んでしまった。熱はないのに、体中がぞくぞくし、皮膚がひりひりするあの風邪特有な気分だ。とにかく眠った。それにしても来客や電話の多いこと。朦朧とした意識の中に客の話し声が入ってくる。不意の客など来ることのない私の日常では玄関先で客がかちあったり、2人の人が同様にたくわんを持ってきたり、そしていっしょにお茶をしたりというようなことはとても考えられない。それにしても帰省してきた娘が風邪で寝込んで起きてこれないなんて格好がつかないではないか。そう思いながらもさらに深い眠りに引き込まれていった。
風邪はうらめしかったが、この方が良かったのかも知れないとこれも朦朧とした頭で考える。てきぱきと仕事を片付けていく娘は便利かもしれないけど、母は決して楽しくはなかったはずだ。私は「なんでこんなもの取っておくの」とか、「こんなのはその都度捨てていかなくちゃ」とうるさいんだもの。母が作ったりんごのデザートをおいしいねとしおらしく食べている病気の私の方がましだと自分でも思う。
一人暮らしの母をいろんな方が気遣って、おかずを持ってきてくださったり、野菜を届けたりしてくださる。有難いことだ。私が風邪を引いていることを知って、母の昔の教え子のお母さんという方がおいしい肉じゃがとおかゆ用にと特別な自家製の米を届けてくださった。こういう親切を私はすっかり忘れてしまっている。


たりたくみ |MAILHomePage

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