たりたの日記
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教会暦では今日は顕現主日と言われる日だ。東方の3人の博士が輝く大きな星をたどって、ようやくベツレヘムの馬小屋のイエスに会うことができた日を記念する主日、クリスマスはこの日を持って終わる。日本では暮れのものはさっさとかたずけて新年の準備をするので、年が明けてもクリスマスツリーやリースなどを飾っているとずいぶんちぐはぐな印象があるだろうが、実際のところクリスマスの飾りは一月の最初の日曜日まではそのままにして置くものなのである。我が家のドアのリースはそういうわけでお正月の間も飾って顕現主日の翌日の月曜日に取ることにしている。家の前を通る人は「いったいいつまでクリスマスのものを出しているんだろう。」といぶかしがっているかもしれないが。
今日の礼拝で私は聖書朗読をした。今まで奏楽やお祈りの当番にはなっても、礼拝の中で聖書を朗読したことはなかった。今日は朗読の当番に当たっている方がお休みされていたので私が読むことになったのだ。いつもは人が読むのを聞くのだが、人の前で声に出して読むのはこれほど自分で読んだり人が読むのを聞いたりすることと違うことかと驚いた。聖書の言葉を音声で伝えるという体験は何か他の時には感じたことのない何かがあった。そこに私の個人的な読み込みや感情が入らないように、表現するのではなくしかし、ここにある言葉を届けたいという熱意を込めて。読みながらそんなことを自分に言い聞かせていた。前もって読む時間もなく、ぶっつけ本番の朗読などという恐ろしいことをしてしまった。以前、朗読の公演に行った時、語られる方が作品にどれほど真摯に取り組み、また朗読の技術なども深く学ばれているかということに感動した。私にとって聖書は文学作品以上のものである。聖書を朗読するというそのことだけでもひとつのライフワークになることだろう。聖書の朗読に取り組んでみようかとふとそんな気になった。
イザヤ60章1〜6
◆栄光と救いの到来
起きよ、光を放て。 あなたを照らす光は昇り 主の栄光はあなたの上に輝く。 見よ、闇は地を覆い 暗黒が国々を包んでいる。 しかし、あなたの上には主が輝き出で 主の栄光があなたの上に現れる。 国々はあなたを照らす光に向かい 王たちは射し出でるその輝きに向かって歩む。 目を上げて、見渡すがよい。 みな集い、あなたのもとに来る。 息子たちは遠くから 娘たちは抱かれて、進んで来る。 そのとき、あなたは畏れつつも喜びに輝き おののきつつも心は晴れやかになる。 海からの宝があなたに送られ 国々の富はあなたのもとに集まる。らくだの大群 ミディアンとエファの若いらくだが あなたのもとに押し寄せる。 シェバの人々は皆、黄金と乳香を携えて来る。 こうして、主の栄誉が宣べ伝えられる。
エフェソ3章1〜12
◆異邦人のためのパウロの働き
こういうわけで、あなたがた異邦人のためにキリスト・イエスの囚人となっているわたしパウロは……。 あなたがたのために神がわたしに恵みをお与えになった次第について、あなたがたは聞いたにちがいありません。 初めに手短に書いたように、秘められた計画が啓示によってわたしに知らされました。 あなたがたは、それを読めば、キリストによって実現されるこの計画を、わたしがどのように理解しているかが分かると思います。 この計画は、キリスト以前の時代には人の子らに知らされていませんでしたが、今や“霊”によって、キリストの聖なる使徒たちや預言者たちに啓示されました。すなわち、異邦人が福音によってキリスト・イエスにおいて、約束されたものをわたしたちと一緒に受け継ぐ者、同じ体に属する者、同じ約束にあずかる者となるということです。 神は、その力を働かせてわたしに恵みを賜り、この福音に仕える者としてくださいました。 この恵みは、聖なる者たちすべての中で最もつまらない者であるわたしに与えられました。わたしは、この恵みにより、キリストの計り知れない富について、異邦人に福音を告げ知らせており、 すべてのものをお造りになった神の内に世の初めから隠されていた秘められた計画が、どのように実現されるのかを、すべての人々に説き明かしています。 こうして、いろいろの働きをする神の知恵は、今や教会によって、天上の支配や権威に知らされるようになったのですが、 これは、神がわたしたちの主キリスト・イエスによって実現された永遠の計画に沿うものです。 わたしたちは主キリストに結ばれており、キリストに対する信仰により、確信をもって、大胆に神に近づくことができます。
本日の福音書 <マタイによる福音書 2章1〜12>
◆占星術の学者たちが訪れる
イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。そのとき、占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て、言った。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」これを聞いて、ヘロデ王は不安を抱いた。エルサレムの人々も皆、同様であった。王は民の祭司長たちや律法学者たちを皆集めて、メシアはどこに生まれることになっているのかと問いただした。 彼らは言った。「ユダヤのベツレヘムです。預言者がこう書いています。 『ユダの地、ベツレヘムよ、 お前はユダの指導者たちの中で 決していちばん小さいものではない。 お前から指導者が現れ、 わたしの民イスラエルの牧者となるからである。』」 そこで、ヘロデは占星術の学者たちをひそかに呼び寄せ、星の現れた時期を確かめた。そして、「行って、その子のことを詳しく調べ、見つかったら知らせてくれ。わたしも行って拝もう」と言ってベツレヘムへ送り出した。 彼らが王の言葉を聞いて出かけると、東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた。 家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。 ところが、「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、別の道を通って自分たちの国へ帰って行った。
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