たりたの日記
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私の住む町から、車で20分ほどのところに天然温泉がある。 もともと温泉などない土地なのだが、3年ほど前にずいぶん深く掘って 温泉が出るようになったらしい。 カラオケなどもない銭湯のようなその温泉が夫も私も好きで、二人でちょくちょく出かける。 今日は午後4時から7時までそこで過ごした。 本があるわけでもなく、話し相手があるわけでもない。何もしないのである。 退屈はしない。3時間はあっという間に過ぎてしまう。 そしてその無為の時はわたしにとって最高に贅沢な時間という気がしている。 思いが動くままに広がるままにまかせている。 心に残っていることを反芻したり、これからのことを計画したり、こんがらがっている糸をほぐしたり、インスピレーションやアイデアが浮かんでくることもある。そして離れている両親のことを思って祈ったりもする。 今日は泣いている甥のYのことばかり浮かんできていた。 わたしが小学校3年生の頃のことも思いだされた。 体育がクラスで一番下手で、ドッジボールではいつも一番に当てられた。 遊びもどこか他の子のペースについてゆけず、そのくせ、別のところでは他の子が幼く感じられて何かしっくりいかなかった。Yはそんな私に似ているのかも知れない。
夜、Yからメールの返事が届いていた。おもわずふきだしてしまうようなゆかいなメールだった。やれやれ、やっと彼の泣き顔から解放される。 いいメル友になれるかも知れない。
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