| 2004年12月16日(木) |
◆サイレント・ベイビー |
サイレント・ベイビーという言葉を知っていますか? そのまま「静かな赤ちゃん」。
本来赤ちゃんというのは生きるために泣く。 おなかが減った、のどかわいた、なんか眠りにくい 遊んで欲しい、寂しい、眠い、 とにかく、どんなことでも泣いて自己主張をする。
犬のしつけで「犬がほえても人は無視するように。」 というルールがある。無駄吠えをなくすための訓練だ。 犬がほえるたびに人が答えては(たとえ「うるさい!」という言葉でも) 吠えさえすれば人がかまってくれることを学習してしまうからだ。
人の赤ちゃんも同じで、泣くことで誰かが自分のところに 来てくれれば、次も泣く。けれどいくら泣いても誰も来てくれないと 泣かない赤ちゃんになってしまうそうだ。 おなかがすいても泣くことをしない。 それは生命に関わることなのに、泣かない。
母親から見れば泣かない赤ちゃんは都合がいい。 自分の都合で、ミルクをあげてオムツを替えて。 後は静かにしてくれている。 「うちの子は手がかからなくて」という言葉の 恐ろしさを知ろうとはしない。 そして、その子は赤ちゃんの時から自己主張をやめているので 大きくなっても自分の意見を主張することをあまりしない。 主張がないから母親が何でも手を出し、口を出す。 子供に聞いても、母親から返事が返ってくるのは 今や常識のようになっている。
赤ちゃんは泣く。どこででも泣く。 電車の中でも、レストランでも、デパートでも。 泣いている赤ちゃんを周りの人も「うるさい」と 思うだけではなく。何を言っているのかな?と 興味を持って見守ってあげて欲しいと思う。 言葉を覚えたら、ちゃんと言葉で自分の要求を言えるように なるのだから。
|