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2006年06月11日(日) 失敗する人は、うまくいってない

6/9,10と高崎でおこなわれた「第23回家族研究・家族療法学会」に参加してきた。
ずいぶんご無沙汰であったが、T先生もI先生も覚えていてくださってよかった。翻訳でお世話になっているK先生にもお会いできたし、帰りの新幹線ではいろいろなお話を聞かせていただき充実した時間をすごすことができた。

発表内容はここでは書けないが、スーザンマクダニエルのメディカルファミリーセラピーの講演は刺激的だったし、公開スーパービジョンも深く考えさせられるものがあった。

誰に教えてもらったのか忘れたのだけど、「どんな人であれ、失敗する人はうまくいってない人」なのだね。「失敗」という言葉には、そもそもうまくいってないという認識が不可分に結びついている、ということ。「失敗」が客観的にそれとしてあるのではなく、社会的関係のなかで作られていくのだ、ということ。

ホワイトがpersonal failureというように、「失敗」を個人化してしまった時点で、その人はうまくいかなかったことの原因を自らにひきうけるほかない。だが、その一歩手前でふみとどまってみると、「失敗」の認定や、認定された失敗の帰属をめぐって、どんな社会的関係がはたらいているのかが意識されてくるんじゃないだろうか。そこに「ユニークな結果」をみいだし、脱構築するスペ−スがひらけてくる。


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