I create you to control me
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どうやら、こんなローカルな日記(とりわけ最近の)によって悪影響を受けている方がおられることが判明。いやはや、すんませんです。
別にしんどいところに追い討ちかけるつもりは全くありませんです。ま、僕がいくら「その意志はなかった」いっても意味ないんだけど、誤解ですからお気になさらないでね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー 卒論生の某君は、美容師と客との散髪中の会話について会話分析的な研究をおこなった。有斐閣の『実践エスノメソドロジー』に、樫田先生の、これも卒論生がやったという研究がのっているが、これが参考になったようである。
客というのは、「求めるサービスを受けに来た人」として考えると、けっこう不自由な存在だ。なぜなら「こうなりたい」という髪型をイメージしているのにも関わらず、「お客さまには似合いません」なんてことになることが多いではないか。しかも、これは日常会話で「お前には似合わない」などといわれたら、ただの失礼な人だが、美容師からそう言われたとなると、専門的見地からみた客観的な評価なのだと納得せざるをえない。
せっかくのニーズが実現できなくても、客は少しでも満足できる髪型にして帰りたいと考える。一方、美容師は、自分がいかに知識と技術をもっており、客にあわせた最高のサービスを提供しようとしているのかということをアカウントしようとする。この両者のせめぎあいがなかなか面白い。
客は美容師の専門的なアドバイスをほとんど聞き入れようとしない。かといって反論もしない。「あ、そうすか」「じゃ、やってください」というふうに聞き流すのである。ゴフマンのパッシングの戦術とでもいうのだろうか。そうしておいて、次に客がとるのは、徹底的に「見た目にこだわって注文をつける」という戦術である。見た目は、美容師にとっても客にとっても平等にコメントする権利がある。見た目の世界には「専門的な知識」は通用しない。
ここには専門性とは何か?専門家にとって知識は必要なのか?とか、ニーズとは何かとか、専門家の言葉がしろうとに受け入れられるのはどのようにしてか?とか、そういうセラピーやら教育やらに関連しそうなテーマにつながっている。誰かまた続きやらないかな。
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hideaki
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