徒然ハトニッキ
(映画編)

はとの不定期映画鑑賞日記。

2006年01月15日(日) THE有頂天ホテル

監督・脚本 三谷幸喜

三谷さんといえば私は「王様のレストラン」というドラマが大好きでした。
丁度ドラマの放映当時ホテルのレストランで働いていたのです。
職場の皆が自分達となぞらえて楽しみに観ていた思い出があります。
短い間でしたけれどもホテルではフロント係の仕事もしていたことがあり、今回のこの作品はまたホテルの従業員達に共感したり、懐かしい気持ちになったりしました。
三谷さんてホテルで働いた経験あるのしら?と思うくらいホテルの裏側のバタバタが見事に描かれていました。

ホテルの大晦日というのは一種独特の空気感があります。
お客様は勿論、ホテルという特別の場所で過ごす年末年始に高揚気味だし、そんなお客様を迎える従業員達は忙しさとおめでたい気分で妙なハイテンションだったりします。
当時は忙しくててんてこ舞いになっていたけれども、振り返ると楽しい思い出ばかりです。
レストランの営業終了後に厨房の人達が作ってくれた美味しいものを食べたり、元旦にお客様にふるまう樽酒をこっそり飲んだりとか、おとその用意も楽しかった。イベントの挨拶の為に振袖を着せてもらったことも嬉しかったなぁ。

「お客様第一」の役所さんと「ホテルだって商売」という生瀬さんの副支配人の対立も実際のホテルでもよくあるジレンマだと思います。
あひるが駆け回ったりすることは流石にないですけれども、毎日色んなお客様が来て、色んなトラブルが起こって裏ではみんな走り回ってる・・・という日常でした。
そんなホテルでの日々を懐かしく思い出しながら観ていました。

それにしても豪華な出演者ばかり。
でも登場人物それぞれがきちんと背景を持っていてそれでいて物語がちゃんとまとまっているのは流石でした。
ドタバタコメディなのにちゃんと感動しますしね。
三谷さんの趣味でもある古きよき時代のハリウッドコメディの精神がいくらドタバタになってもコールガールが出てきても不倫カップルが出てきても下品にならずチャーミングな方向に向いてます。
ホテルのセットも衣装もとても趣味が良いです。
スチュワーデスや客室係の制服が可愛い!

それと歌手YOUのファンとしてはちゃんとしたYOUの歌を久々に聴けたのもとても嬉しかったです。


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