徒然ハトニッキ
(映画編)

はとの不定期映画鑑賞日記。

2001年03月31日(土) リトル・ダンサー


監督 スティーブン・ダルドリー
出演 ジェイミー・ベル/ゲアリー・ルイス/ジュリー・ウォルターズ

シネスイッチ銀座にて

素直に感動できる良い映画。
私は「子供が出てくる映画」というジャンルは嫌いではないが少し構えちゃうんだよね。
感動の押し売りみたいな作品ってあるじゃん。「泣け!泣け!」って感じの。
「リトル・ダンサー」もパンフレットに
『僕の名前はビリー・エリオット、夢はロンドンのロイヤル・バレエ団で踊ること!』
なんて書いてあるんだけど、劇中そんなセリフないだろ、おい!
「リトル・ダンサー」もきっとお子様が涙誘うジジババが喜ぶ感動物語なのかと思ってたら、意外と涙誘う演技はオヤジがしてた。

主役のビリーが子供なのに何故か格好良い。
子供らしさもあるんだけど妙に男らしいのよ。
顔はもちろんキレイなんだけど体なんか子供のクセに
凄い筋肉質だしさ。
それからガール・フレンドとかホモっけのある友達にせまられた時の
かわし方なんて超がつくほど格好いいんですけど。
あとバレエの先生との会話もなんかドキドキした。
っていうか、あの二人には教師(太ったオバサン)と生徒以上の感情があるように感じた私は深読みしすぎか・・・?

こんな風に書くと生意気なクソガキみたいだけど
子供らしいかわいい面も沢山持った子なので全然憎めない。

この物語の何に感動するかというと「お父さん」なんだよね。
単なる「子供ががんばって成功しました!」っていう話ではなくて
「親の子供への愛」の物語なんだよね。
ビリーのバレエの上達に重ねられて炭鉱のストライキも描かれているんだけど
その落差も、ただの甘い映画では終わらせない要因。

田舎の炭鉱町が舞台なんで訛りがヒドイ。
最初イギリス映画とは思えなかったよ。
英語に聞こえない。これは凄い。だって私にもわかる訛り。

それから気になったのは、この作品の変なリズム感。
なんか流れが変なの。カット割りが変則的。おもしろい。

ブリティッシュ・ロック(あえてUKとはいわない)の名曲数々も素敵な
音楽も良かった。
とってもイギリス的な映画でした。




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