暗夜行路 - 2007年04月22日(日) 今、志賀直哉の「暗夜行路」を読んでいる。 面白い。毎日じっくり読んでいる。 恥ずかしながら、この歳になって初めて読んだ。 私は前にも書いたかもしれないが、 小学生の時はあんなに読書の虫だったにも関わらず、 それ以後完全にマンガに興味が移行してしまって、 一番大事な時期にあまり読書をしなかった。 再び本を夢中に読むようになったのはここ10年ほど。 明治の島崎藤村から現代の村上春樹、山田詠美、江國香織まで色々読むけど、 (海外のものより圧倒的に日本のものが多い) やはり夜み応えが段違いで好きなのは夏目漱石。 それから程なくいいな、と思うようになったのは武者小路実篤。 (ちょっとこの人の考え方はきれいすぎるきらいもあるが) そして「和解」で巡りあった志賀直哉。 我ながら面白いな、と思うのは後者2人が「白樺」という同人誌を作った同士であり、漱石の弟子?…可愛いがられていた、という関係なのだ。 (後から知った) それが私自身の傾向なのだろう。 音楽でもそうだが、色々なものを味わっていくうちに そういったことは自ずと明らかになるものだ。 さて「暗夜小路」、この主人公・小説家である謙作の性格、物の感じ方、考え方、出来事に対面した時の思考の動き…いちいち自分に似ていて苦笑する。 一体に、優れた文学を読むとき、 自分をその中に見い出すというが(実際そうだ)、 またそういうこととは違って、いちいち謙作のその感じが私に似ているので 却って客観的な心持で「フ〜ムフム、そうなんだよなあ」と読んでいるところである。 ...
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