あおい世界
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五十嵐律人さんの 『法廷遊戯』。 これは以前映画化されたものを観ましたが、 法律的によく分からないところもあり、 復習の意味を込めて読みました。 無辜(むこ)という難しい言葉が、正にキーワードで、 ロースクールに通う学生たちが行っていた、 裁判ゲーム、通称無辜ゲームがどう展開していくのか。 学生同士の友情、児童養護施設からの縁、 過去の犯罪、などなどが絡み合って、複雑なストーリーでした。 このところ、杉咲花の作品をよく観ますが、 影のある難しい役を演じられるいい女優さんですね。
無辜とは罪がないこと、またはその者のことで、 無罪は裁判の判決によって被告人の行為が罪とならないこと。 また、犯罪の事実が認められないこと。
恩田陸さんの 『黄昏の百合の骨』 は、 『麦の海に沈む果実』 に続く関連作。 主人公理瀬が亡き祖母の家に帰るというシチュエーション。 そこに居座っていた血の繋がらない姉妹。 その姉妹は祖母の腹違いの娘たちで、 他に理瀬の父の兄の息子2人という、 奇妙な親戚関係が数日共に暮らす中で時間が起きる。 キーは隣りに住む理瀬の同級生とその友達。 登場人物が少なかったので分かりやすかったものの、 恩田特有の複雑な絡みや思考錯誤があり、 最後の最後まで訳わからず面白かったです。
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