あおい世界
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『なんとかしなくちゃ。 青雲編 1970-1993』 は、 予約していた恩田陸さんの作品。 大阪で代々続く海産物問屋の息子を父に、 東京の老舗和菓子屋の娘を母に持ち、 二人の兄も姉も、それぞれの道で活躍している中、 末っ子である主人公の結子も負けず劣らず、 幼少のころから大学生まで、たくさんの問題を解決し、 融通無碍(ゆうずうむげ)な人生を送るという記録的なお話。 作者はあとがきで、 本当はさらりと1冊で終わらせる予定だったのに、 思いがけず、学生時代に結子を深堀りしてしまったらしく、 今回は大学を卒業するまでの青雲編ということで、 思いがけず長編になってしまったみたいなことを記していました。 今後の続編が楽しみ。
次に平野啓一郎の 『ある男』。 昨年映画化されたのが、 とても面白かったので原作も読みたくなりました。 ある男は窪田正孝、その妻を安藤サクラが演じています。 いかにもこの夫婦が主人公のようですが、 そうではなく、この二人に関わる弁護士こそが主人公。 妻夫木聡演じるその弁護士は、ある男の身元調査をしながら、 自らの家族や、在日三世であることに重ねて、 苦悩しながらも事実に近づいていくというお話。
自分を見つめるということを意識させられる内容で、 映画もすごく良かったけど、原作も負けないくらい良かった。
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