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2009年03月15日(日) それは本当に海賊ですか?

日本は、「海賊」が出没して日本の船舶も被害にあっているというソマリア沖に、2隻の護衛艦を派遣するそうです。

ソマリアはずっと内戦が続いて、国が荒れて、仕事がない若者はとりあえず軍隊に入ります(食料が支給されるから)。そして、その武器を使って強奪をしたり、海に出て船舶を襲ったりしている人も居るそうで…

その真偽のほどはわかりませんが、それは十分考えられることでしょうね。

だとしたら、私たちが「海賊」と言っているのは、ソマリアの正式な軍人であって、それに対して攻撃を仕掛けるというのは、ソマリアへの宣戦布告に該当しないのでしょうか。

過去、アメリカが石油利権欲しさに中東に侵略戦争を一方的に仕掛けた時、本来、アメリカの属国である日本は一番最初にアメリカ(ご主人様)に尻尾を振って見せて、忠実な犬であることを示したかったのですが、残念ながらそこには憲法第九条という高いハードルがあって、世界中から「日本は金だけ出して、人を出さない」と非難を浴びても、自衛隊を軍隊にすることができなかったという事実があります。

しかし、今回の件で政府は「他のみんなもあれを「海賊」と言っているから、いいんだもーん」とソマリアに軍隊を送ることに成功をしました。送ったとなれば、そこで武器の使用ができなければ身の危険が生じるので、護衛艦の独自判断による攻撃などを認めざるを得なくなり、これで既成事実ができたと数年後には、日本国軍が創設され、さらに、「あの時「海賊」は良いと言ったもんね」と例えば「北朝鮮も、拉致問題を解決しない「国賊」だから良いんだもんね」程度の理屈で侵略を始めると言う筋書きになりはしないかと心配です。まぁそこまで積極的に戦争に打って出ることはないにしても、少なくとも今後は海外への戦闘を伴う派兵が増えていきそうです。

自衛隊は世界一安全で、規則のゆるい軍隊であり、日本ではただの特別職国家公務員です。憧れの飛行機に乗りたいから、入れば大型トラックの免許を取らせてくれるから(それも一般より優遇されて)…そんな理由で気軽に自衛隊に入り、適当な運動をして、適当にすごしていれば良かった自衛隊は、今後実際に人を撃ち殺す道具とならなければならない時期が近づいてきたと言うことです。ま、世界の軍隊では敵前逃亡は死刑ですが、日本はそれの罰則がありませんので、行く事になったら特別危険手当に目をくらませてがんばってやり遂げるか、それとも退職してしまえば良い訳ですけれど、実際に人を殺す経験をしてしまった人が出たとき、果たして日本は、ベトナム戦争中のアメリカのようにならないか心配です。ただでさえ、未だ精神科医がまともなプログラムを組める環境でない日本で、それら精神に傷を負った人がまともに立ち直れるのでしょうかねぇ。

とりあえず行け。既成事実を作れ…政策としては必要なことかも知れませんが、そこに赴くのは人であり、目にするのは、体験するのは現実の戦争となり得る訳ですから、まずはバックヤードをきちんと固めてから派兵してほしかった。

結局、今の政府は自分たちの保身が大事で人様のことなどこれっぽちも考えていなかったと言う良い例なんじゃないかと思います。残念…


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