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2008年11月04日(火) 1000円か無料か

先日新総合経済対策に盛り込まれた高速道路料金値下げについて、民主党の菅代表代行は水戸市での街頭演説で「なんでETC取付け車だけが対象なのか。それはETCを推進している機構は国土交通省の天下り先だからだ」と訳の分らない批判をしたようです。そして「自民党は国のためより自分たちの天下り先を作ることを優先している。その点、民主党は高速一律無料化を掲げている(から、自民党より国のことを考えている)」と…

アホちゃうかと言うような話です。さすが永田町より田畑で茶飲み話をすることが政治だと言うだけの事はありますね。アホウもここまでくるとすごい物です。

ETCを取付けなければ、全国にいくつあるかも分らない高速道路の出入り口に屯(たむろ)する料金徴収のおっちゃんたちの人件費を削減できません。ETCの普及は高速道路の無料化(が実現するかどうかは分りませんが)へ大事な一歩ではないでしょうかね。それを別としても、民主党は高速道路を無料化したら、その道路の保守整備費用はどこから捻出するつもりでしょう。よもやそれも隠し財産とか言うんじゃないでしょうね。

高速道路を利用したくても、自分の生活圏には高速道路もない人はたくさんいます。また、近くにあったとしても無縁で過ごす人もいます。高速道路を利用する人が高速道路の整備保守料を負担することと、ガソリンに二重課税をしてすべての自動車利用者から整備量を巻き上げ、更にそれを一般財源化しようなどという事と果たしてどちらがまともな政策なのでしょうか。高速道路無料化よりガソリンへの二重課税廃止が先ではないでしょうかね。更に言えば、高速道路を一番利用しているのは企業です。無料化して喜ぶのは一般市民より一部企業…という事は、民主党はそういう企業におもねっているのではなかと穿って考えてしまいます。

医療費をただにする。税金をただにする。高速道路をただにする。言うだけならいくらでも項目はあげられるでしょう。そして確かにそこに規制する天下り役人や、無能で税金を無駄遣いする事しかできない役所の職員など、ゴミとして掃いて捨てるべき存在は多数でしょう。しかし、それを駆除するのなら「どうやって」がまずあるべきですし、想像と理想から捻出した予算など何の役にも立ちません。

もし、民主党が政権を取ったらいったいどれだけのことが実現できるのでしょう。そして、ただ「瞬間的」にやるのではなく、永続的に続けられるのはどれなのでしょう。私にはそれが見えてきません。やるからには役所をすべて解体し、職員をすべて解雇して、本当に必要な人だけを再雇用する位の覚悟でなければゴキブリは必ずどこかに生き残って、一匹が数百匹にすぐに増殖すると思います。

野党歴が長いせいで、無責任に与党の言ったことは全部反対しておけ的なやっつけ仕事だけが目立つように思います。どうかまじめに「もし政権を取ったら」の「もし」が絵空事ではない状況を想像してまじめにやってほしいと思う次第です。


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