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☆★CF-W2関連:「分解/HDD交換」 / 「キー清掃」★☆

2008年04月12日(土) 脱輪事故

4月11日、東名高速道路で大型トラックのタイヤが外れ、対向車線を走っていた観光バスにぶつかり運転手が死亡しました。幸いなことにバスは暴走することなく停止し、乗客は数人が軽傷を負った程度ですんだそうです。

この事故については、調べてみると脱落したタイヤを止めていたボルト8本の内2本はすでに破断していたことが分かり、野次馬新聞などはこぞって「整備不良」等と書き立てているようですし、心ない(頭もない)バカテレビ番組は、三菱のリコール隠しと同じような扱いで「いすゞのトラックが」等と得意満面で喋っていてその低俗ぶりを露にしています。

詳しい原因はもっと調べなければ分からないでしょうけれど、タイヤを止めるボルトが折れたというのは、設計不良よりもタイヤを取り付ける際のボルトを締めるトルクが適正ではなかったということでしょう。
オートテックなどでタイヤ交換をしたことがある人なら、受け取りの際、必ずトルクレンチという工具の説明をされ、これで適正に絞めますと立ち会わされた経験をお持ちでしょう。素人のタイヤ交換は足で車載工具のレンチを踏みつけるだけだったりトルクはいい加減なもので、緩すぎれば今回のようにタイヤが緩んでボルトに負担をかけて折れたり、ボルトが外れてタイヤが脱落したりしますし、きつく締めすぎればボルトが折れる元になります。乗用車でさえそうですから、その何倍も大きく重いトラックはどれだけ気を遣うべきか想像できるでしょう。また、トラックの場合は乗用車と違いタイヤ自体が大きく重いので、運転手が気軽に交換等と言うものではありません。いくら、業務として始業点検が義務付けられているとは言え、普通のトラック運転手がトンカチでボルトを叩いても、それで折れているかどうか分かるとは思えません。

今回の事故の場合、今までのニュースで分かっていることから言えることは、「会社主導で点検を励行せず、運転手任せだった」ということくらいでしょうか。

タイヤを交換したのがいつなのかによっても違ってくるでしょうけれど、適切な周期で点検を行っていたのであれば、この事故の責任は整備をした会社にありますし、定期的な点検を怠っていたのであれば、責任は運転手にあるでしょう。
会社も責任は逃れられないと思いますが、まずは状況を理解してから騒いで欲しいものです。

バスの運転手が事故間際に安全にバスを止めたことを美談にしようとしている番組もありましたが、危険を察知したドライバーはまともならアクセルから足を離しブレーキを踏むものです。事故なく停めたこと、その対応は素晴らしいですが、お涙ちょうだいの美談に仕立てあげるものでもないでしょ。

毎回のことながらマスコミのニュースの取り上げ方には腹がたちます。今騒がれている暫定税率だの、お年寄りの保険だの様々なものはマスコミが正しく取り上げ、正しく報道し、正しく伝えていたなら局面はもっと変わっていたはずです。マスコミはそれくらい武器に成りうるものですし、そうでなければマスコミの存在意義などあるはずがありません。

原爆を振り回す幼稚園児…それが今の日本のマスコミなのかな…はやく大人になって欲しい。そんな気持ちで一杯です。


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