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2006年05月19日(金) 輸入再開に向けて / 顔認証

米国産牛肉の輸入再開を巡り、日米の担当者レベルでの会議が17、18日に行われました。2日で終了の予定だったのですが、日本が用意した質問の返答に手間取るなど時間が掛かったため、予定通り終了せず今日19日も続けて会議を行う事になったようです。この会議で合意が得られた場合、日本政府は全国で意見交換会を開催し、理解が得られたと判断できれば輸入の再開に踏み切るとの事です。

この記事を見て「またこの手口か」と思ってしまいました。
その昔、成田闘争で、空港に反対する地主の元に議員が訪れた時、話し合いと言えるものも出来なかったのに、それら議員の口からは「とても有効な時間を持てた。一定の成果は得られた」とバカの一つ覚えとも言える台詞が聴けたものです。そして反対地主は「会うと成果があったと言われるのが癪だからもう会わない」なんて言ったりしていました。この例でもそうですし、建設省(当時)の役人や議員と称するヤクザが賄賂の量で決めたと中傷したくなるような、役人や議員縁(ゆかり)の地元悪徳企業が儲けるためだけにしか役に立たないダム(最近、それらの建設中止がようやく決まり始めました)に対して、その被害を受ける住民達が反対を唱えると、説明会と称して殆ど実態を知らないようなただ「意見を聞くふり」ができる程度の典型的な「何にも出来ない役所の人」を派遣しておざなりな説明をして、反対意見には耳も貸さず、「説明は充分して理解は得られた」と結論づけて工事を強行するなんて事が役所の常套手段だった訳です。そして、その手口は今もあまり変っていないでしょう。お役所にそれをアレンジするような頭を持つ人が居れば別ですが…まぁ、お役所の頭の良さを褒め称えても今は仕方がないので話しを戻しますが、兎に角何らかの集まりを持ってしまったらもうお終いのような気がします。もしかしたら全員がサクラかも知れませんし、別にそんな面倒臭い事をしなくても、例えその集会の参加者が99%「輸入再開反対」を唱える人だったとしても、「国民の代表と話し合いをして、十分理解は得られた」と言うかも知れないのです。反対意見はあったが、説明をした事で理解されたとねじ曲げられる訳ですね。

確かに「アメリカの肉は心配だから買わない」と公言する人も多いです(私もその1人です)が、「そんな事を心配しすぎるのは嫌だ。それより牛丼が食いたい」と言う意見があるのも事実です。そして「取捨選択は国がするのではなく、国民1人1人がすれば良い」という意見もあります。ちょっと前に野菜の産地偽装などが問題になりました。そう言う流通でのごまかしが日常化しているものがあるので、アメリカの牛肉も国産とかオーストラリア産とごまかされて販売されるのではないか等と言う心配もあるので輸入自体に反対を願う人も多いのですが、ある意味私も「選択は個人の責任で」という意見に賛成です。しかし、その為には消費者が店を選ぶ為の土壌が整っていないと感じています。今私は自宅で仕事をしているので、概ね自炊をしています。ですから食材も自分で選んで納得したものを買っている訳ですが、仕事で客先に行っている時などは、わざわざお店を選ぶ事も、その場で「このお肉はどこの?」と聞く事も難しい場面があります。更にお客様が食事を用意してくれたような場合はもっと聞きにくいですよね。そんな場合は諦めるしかないのですが、もしこれが長期にわたって客先に行くような仕事だった場合、その外食せざるを得ない状況で、お店でどんなお肉が使われているのかを知る事が出来ないのはとても怖い事だと思うのです。ですから、私は「国民の理解を広く得られたら」などとごまかしの言葉を発するより、飲食店では肉(牛・豚・鶏)について、どの産地のものを使っているかをメニューではなく出入り口に明示するよう義務化して欲しいと思う訳です。(特にお客と一緒の場合は)入ってから「このお店の肉は食いたくない。店を変えよう」とは言いにくいですよね。ですから出入り口で明記させる事でお客が店を選べる要にして欲しいと思う訳です。それで売り上げが上がるか下がるかはその店の営業努力の問題ですからね。
精肉の販売でも、ごまかしが出来にくくする方法を考えて、それが実現して初めて「消費者が自分の責任で好きなものを選べば良い」と言える環境になるのではないでしょうか。それまでは、できるなら体に害のあると心配されるものが入ってくる事を水際で防いで欲しいという気持ちで一杯です。
でも、結局その辺で噂されている通り、小泉首相の手土産としてアメリカ牛肉の輸入再開は「まず再開ありき」で進んでいるんでしょうね。本当、政府は日本とアメリカどっちを向いて政治をしているのでしょうねぇ…


顔認証

テロ対策として、「顔認証」システムの実験が霞ヶ関駅で行われています。これは、ビデオカメラで撮影した改札口を通過する人の顔をコンピュータで認識させ、それを事前に登録した要注意人物と照合させ、合致したら警報が鳴ると言うシステムなのですが、その実験に反対する集団が、現在は一定の時間、特定の改札口でアルバイトの人だけを通過させて実験を行っている所にベールや着ぐるみを着て乱入し実験を妨害しました。

商店街や駅の構内、果てはマンションのエレベータや通路にまで「プライバシー」を求める人が居るのに私は本当唖然としてしまいます。確かにこれらの映像を悪用されるのはたまったものではありませんが、それでもそこに「プライバシー」を求めるのは間違えていると思います。プライバシーは個人の家又はトイレなどの個室で確保されるべきものであって、公共の場では全く筋の違うものです。
果たしてこの顔認証システムに反対する人達は何を根拠に反対を唱えているのでしょう。


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