The Green Hills of Earth
2006年02月14日(火) |
空期待 / ユーザインターフェース |
「今日はメダルの期待が持てる競技が目白押しです」…そんなアナウンサーの言葉が虚しく思えた一日でした。
先日も書きましたが、大舞台で自分をアピールできる人と出来ない人がと言うより、常日頃から大舞台で自分を主張する機会に恵まれている人と居ない人の違いなのかもしれませんが、せっかくの大舞台で、それ以外の大会では好成績を残しているのに、ここ一番の所で実力を発揮できないのは本人も残念だと思いますが、何より冒頭のような無責任な煽りで余計な期待を持たされて裏切られる視聴者も残念感が増大してしまいます。その期待の選手が出てくると、素人の見た目には「あ、こりゃ駄目だ」と思うような内容でも「あ、これは良いですよ」なんて解説者が持ち上げて、点数が低いと「ああ、あのちょっとの失敗が点数に大きく影響してしまったんですね」と言い訳。更にライバルと見なされる他国の選手の演技については少しでも粗を探して「点数は伸びないでしょう」と言い、実際に日本の選手を抜く成績が出ると「あの部分が大きく評価されたんでしょうね」なんて感じで無責任な発言を繰り返します。あんたみたいないい加減な解説がまかり通るなら、強度偽装建物の設計者も笑って許されるってなもんですって。解説をする人に「もっと第三者の目で公平な説明をしてくれないものか」と思うのですが、「あぁ、今失敗しましたね。うーんこれじゃあ上位進出は望めないですね」なんて解説をしていたら、選手関係者とか応援している視聴者から苦情が殺到するんでしょうか。私は実際期待も出来ないのに、宝くじみたいに「発表するまで夢を見る」なんていらないと思うんですけれどねぇ。 結局、「メダルの期待」という言葉は、視聴率稼ぎに使われているだけのような気がします。
アメリカのフィギュアスケート代表のミシェル・クワンが故障のため代表を辞退しました。本来はそれが余りニュースにならないように静かに去る予定だったのですが、その日はめぼしい競技がなかったと言う事で、結構大きなニュースになったという話です。多分、他にめぼしい競技があったとしても、ミシェル・クワンほどの選手が出場辞退となればニュースにはなると思うのですがね。 昨日の男子スピードスケートで、日本期待の選手が走る直前の走者が転倒しリンクを傷めた為10分の中断がありました。本人は「その影響はなかった」と言いますが、やはり本番に向けて高めていた精神集中が途切れるとか、空気抵抗を減らすために窮屈なスーツを付けているのが締め付けるとか、様々な悪影響はあったと思います。確かにそれ以降の選手も同じに影響を受けているのですからそれが言い訳にはならないとは思いますけれどね。 責めるつもりはありませんが、スノーボードハーフパイプに出場した今井さん、頑張ったけれど、転倒で腰を痛めて病院へ運ばれたそうです。頸椎ねんざと診断され退院はしたようですが、以前から腰を痛めていたと言うのであれば、出場を辞退する勇気はなかったのかなと思う気持ちが湧きます。多分、日本を代表する選手としての責任感から辞退するという事も出来なかったのかと思いますが、それが難しいさじ加減なのですが、出るなら仕事をする。仕事が出来ないなら辞退する。その線引きをするにはまだ若かったのでしょうかね。また、転倒をして起きあがれなくなってずるずると動けないまま滑り降りてきた時、解説者が「彼女は棄権したくないんじゃないか」という話をして、それに対してアナウンサーが「責任感」と言う話をしていましたが、それは責任感なんでしょうか。私は「わがまま」とか「自己満足」でしかないように思えます。先にも書いたように、各選手は自分の出番に合わせて集中している訳です。特にこのような競技では時間も読めますしね。ところが動けなくなった選手がずるずる時間を伸ばす事で、後続の選手のリズムが狂ってしまう訳です。途中で入ってきた救護の人たちを断ってまで時間を伸ばす必要はあったのでしょうか。これも選手としての意地というものなのですかね。 兎に角、選手とか国の代表とかそんな責任感に押しつぶされたのだとしたら残念な事です。体を治して次回に向けて頑張って欲しいものです。
ユーザインターフェースという言葉があります。 パソコンの世界では昔はCUI(キャラクタ・ユーザ・インターフェース)というキーボードから呪文を打ち込んでパソコンを動かすのが普通でしたが、最近ではGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)というアイコンなどをマウスで操作する事でコンピュータを動かす方法が主流になってきました。 CUIの時代ではまず、命令を覚える事、キーボードのキー配列を覚える事など様々な事を覚えなければなりませんでしたが、GUIになって呪文を覚えなくともよくなりその門戸が広がったと思います。ただ、それでもちょっとした事でもメニューを操作したりという作業が必要で本当に予備知識無しに使えるものと言うにはまだほど遠いものと言わざるを得ません。多分、将来的には何かの映画でやっていたみたいな、立体映像による仮想キーボードを手で打つというような方向に進む事はなく、頭で考えた事をそのまま実現すると言う方向に行くのかなと思います。ただ、一気にそこまで行くはずもないので、先ずはGUIがより洗練されて操作しやすく、メニューが少なくなっていくのだろうと思っていたのですが、gooニュースによると、アップルコンピュータはiPodのクリックホイールのような手の動きで機械を制御するようなタッチパネルについて特許を取得したそうです。そのインターフェースに似たものとしてニューヨーク大学の開発したタッチパネル式インターフェースがあげられていて、そのデモ動画を見て感動しちゃいました。もし、次期アップルコンピュータのパソコンがこんなユーザインターフェースを搭載していたら、1台欲しくなってしまうかもしれません。
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