The Green Hills of Earth
アメリカンファミリー生命保険の専業代理店から564人分の顧客データが流出したそうです。その原因は業務用パソコンに阿呆な従業員が私的に「Winny」をインストールし、そのパソコンがトロイの木馬に感染した結果、本社サーバに接続した情報が漏れ続けていたとの事です。
私も某会社のシステム運用をしていた経験があります。 得てして会社のシステムは最新とは言いがたいシステムを使うものです。つまり今はWindowsXPが世の主流なのに、会社ではWindows98とか2000を使っていたりする訳です。それは様々な理由がありますけれど、その1つには「こなれた技術を使った方が安心」と言う理由もあるのですよ。会社として使うシステムですから、最新に飛びつくことなく、少し古いくらいの、もう問題の出尽くしたようなものを使うことでリスクを少しでも減らしたいという事です(まぁ今、サポートの切れたWindows98を使うという事はないと思いますがね)。 更には大きな会社になればなるほど扱うパソコンの台数も膨大になっていきますから、常に進化し続けるパソコン製品に比べ、いつも古臭いスペックのパソコンが溢れているというのは良くある風景です。そうすると必ず出てくるのが「俺の持っているパソコンの方が性能が良い」と自分のパソコンを持ち出してくる人たちなんですね。 「ウィルスなどを持ち込まないため、個人のパソコンなどは接続しないで下さい」といくら広報しても無駄です。(一時代昔のため、HD容量が少なくてウィルス対応ソフトは入っていても最新に常に対応できる状態ではなかったので)「動作が変だ」と言う情報があってウィルスを確認するたび、その感染経路を探ると必ず「あ、俺が自分のパソコンを使った。え?ウィルスに感染していた?変だなぁ」なんて言うのんきなヤツがいたものです。「会社の仕事ですから、性能がどうとかではなく、与えられたパソコンで業務をこなしてください」と言ったって、「その規則は自分には適用されない」と思う輩のなんと多いことか…
そんな経験があるものですから、このアメリカンファミリー生命保険の宮崎の専業代理店でも同じようにのん気な業務とプライベートの区別もつかない人がこの事件を引き起こしたんだろうなぁと容易にその状況が思い浮かぶ訳ですよ。 人様のプライバシーを扱う業務で、人様のプライバシーを扱う機械にWinnyを入れるなんて言語道断だという事もわからない阿呆がいることが問題です。こういう会社って大卒が就職する条件になっていたりするんでしょうけれど、そんな学歴にこだわるより、その程度の常識を備えているかどうかそういうチェックの方が大切なんじゃないの?それすら判らない阿呆は高卒大卒を問わずいるぞと私は経験から知っているので、どうかそういうチェックを強化して欲しいものだと思う次第です。 そう、今の時代は大卒でもひらがなを全部五十音順に掛けない人がいる時代なんですよ。大卒だから一般的な常識は高卒以下よりあるとは限らない世の中なんです。もう大卒って言うのは何のステータス性もない時代なんだなぁと改めて実感しました。とはいえまだ大卒と言うレッテルは重要視されているんですけれどね。
リンク、引用はご自由に。画像は勝手に持ち出さないことを祈ります。

COPYRIGHT(C) Lunatic 2002-2010
|