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2005年06月27日(月) 女性専用車両ができて…

女性専用車両が関東の私鉄で設けられて暫く立ちました。今でもあちこちにこの話題が取り上げられていますね。私自身、4月7日のむにゃむにゃページでこのことに触れています。(link)

その時から意見は殆ど変わっていません。つまり、男女差別って言う意味から女性専用車両と言うのはおかしい。けど、痴漢と言う許されざることを楽しむ輩が居るなら、それは仕方ないのかもしれない。でも、通勤ラッシュの時間に全女性がそれに乗り込むならともかく、用意された一両もちょっと立つ人が出る程度の混み具合でしか利用されないのであれば、あんまり意味はないのではないか。そして、なにより、女性専用車両を望む女性は、痴漢にあわない努力をどのようにしたのか。自分では努力もせず権利ばかりを要求するのは間違っているのではないか。と言うことです。自分で努力もしないで権利だけ要求するのって子供みたいで見苦しいと私は思います。(詳しくはむにゃむにゃページを見てください)

女性専用車両に対しての賛否はいろいろあるとは思いますが、それはあくまでも「専用車両を作る」事への賛否であって、痴漢は許すまじという事については皆意見は一致しているんですよね。ではなぜ車両設置に意見が分かれるかというと、賛成派の人の意見は大きく分かれて三つあり

  1. 実際にいやな思いをしたから混雑した列車が怖いという女性の意見。
  2. やってもいないのに痴漢に間違われ(そうになり)女性には近くにいて欲しくないという男性の意見(私がむにゃぺーじで「男性専用車両を作るべきだ」と書いたのもこれです)。
  3. 単に女性が困っているんだからそうしたら良いじゃんという意見。
逆に反対派の意見は…
  1. 男女平等なのに、なぜ女性だけが優遇されているのか。不公平だという意見。
  2. 痴漢対策に専用車両は問題の解決になっていないという意見。
  3. ラッシュ時の大混雑の中、スカスカの車両があるって言うことに得も言われぬ不満があるという意見(これは平等じゃないって意見に含まれるかもしれませんね)。
っていうことなのかなぁと思います。実際に痴漢の被害に遭って嫌な思いをした人にとっては、女性専用車両という安心して通勤できる車両は望ましい解決策に映るでしょう。女性専用車両について書かれた記事の中で、女性がご自分の経験談を書かれているものも何箇所かで拝見しましたのですが、スカートを切られたり、精液をかけられたり、変なものを触らせられたり、触ってきたり…聞いているだけでおぞましいと思います。そういう経験をした女性の怒りや、女性専用車両が欲しいという気持ちは理解します。反対を唱える人たちに「なぜそんな思いをさせられている私たちの望みに反対するのか」「自分たちがどれだけ怖い思いをしているか分からないだろう」と腹立たしく思っているのではないでしょうか。上に書いたような痴漢の被害が実際にある訳ですから、それをどう解決するかという具体的な案もなしに女性専用車両に反対と言ってしまうと、確かにその被害者たちの立場がなくなってしまいます。ですから私は女性専用車両については反対はいたしません。が、むにゃページでも述べました事をここでも書かせていただきますが、安易に「女性専用車両を作るのが当然」と言い切るのは甘えだと思うと私の態度を明確にしておきます。痴漢というものは(確かに酔っ払った勢いでやる人はどんな状況でもやりますが)多くの被害者は満員列車の身動きできない状況で痴漢をされているのだと思います。ではなぜその列車に乗るのでしょうか。多くの会社の始業時間である9時前後に合わせて列車に乗れば、そこには通勤ラッシュが待っています。でも1時間はやく家を出れば、立っている人もまばらな列車に乗ることができます。そんな中で痴漢に会う確立はどれくらいあるというのでしょうか。私は(小心者ですから)痴漢に間違われるのが嫌で、1時間はやく出社という事を実践してきました。そして、それまでの通勤ラッシュの列車の中での苦労はなんだったんだろうと思ったものです。なぜ、痴漢にあって困るという人はラッシュになる前の列車に乗らないのでしょうか。「自分は被害者なのに、なんで責められなきゃいけないの? なんで私が一時間もはやく出勤しなきゃいけないの。悪いのは痴漢でしょ」…もっともな意見ですが、正論を振りかざしても痴漢がなくならないのであれば、自分で防衛するしかないじゃないですか。自分でそういう努力をしたけれど痴漢が後を絶たない。だから専用車両が欲しい。そういう展開なら多くの人が「専用車両を作るべきだ」というと思うのです。しかし、現実問題として(どんな理由であれ)朝は少しでも寝ていたいからと満員の列車に乗って被害に遭って文句だけ言っているように思われます。これでは賛同を得られると思う方がおかしいですよね。それでもその必要性から女性専用車両はできました。そして本当に被害に遭って困っていた人はそれで一安心しているのですが、そういう説得材料がない為に不公平感を煽っているということを理解した方がいいと私は思います。

そして、もうひとつ。女性専用車両ができたにもかかわらずそこに乗らない女性も数多くいらっしゃいます。それは痴漢されてもOKなんてバカな話しをするつもりは全くありませんが、少なくとも専用車両ができたことで、「体が触れる」事への理解は必要なのではないかと思うのです。
最近は他人を不潔を思う人が増えてきたようで、列車のつり革にも直接触れないような人を時々見かけます。それは大げさにしても、身動きならないラッシュの中で、全体の動きにつれ隣の人に触れてしまうのは「当然」のことです(一番のラッシュ時はどこかしら誰かに触っているのが普通の状態です)。が、今まではそれをすら「痴漢行為」と騒ぐ女性がいて辟易していたというのが男性の目で見た問題です。
私も経験がありますが、私は常に重いカバンを持ち歩いているので、歩く時はカバンを肩にかけています。でもデイパックと同様に混雑した列車内では肩にかけたままは他の人に迷惑ですからできるだけ網棚にのせるようにしているのですが、残念ながら網棚のそばにたどり着けない時、網棚が一杯の時などもあります。そんな時は仕方なく両手でカバンを持つのですが、その手が女性のお尻に当たってしまう場合もありますし、カバンを動かすために肘を曲げたりすると肘が別の女性の胸に触ってしまう時もあります。こっちにはまるでそんな気持ちはないのに、そんなことでキッとこちらを睨んでくる女性には正直言って迷惑していました。その女性は多分以前から痴漢被害に遭って困っていらっしゃった方なのでしょう。ですから過敏に反応するのでしょうけれど、多分その女性が反応する「痴漢行為」の多くは私の経験のようにその女性なんて全く眼中になくて、単に他の動作をしたらたまたまそこにその女性の胸や尻があっただけなんだと思うのです。
それを自意識過剰と呼ぶのは女性に対して失礼でしょう。女性は自分の嫌な思いの集大成としてその態度をとられているのですから。でも、男の立場から見たら、そりゃ意識しすぎですよって言いたくもなりますよ。問題は本当の痴漢と、無意識に触れることの区切りが曖昧で誰にも区別が付かないことなんでしょうね。だからこそ、女性専用車両ができた今、そういう「無意識に触れること」すら許せない人は女性専用車両に移って欲しいのです。「満員列車なんだから、多少は触れるのが当然」と理解される女性以外は女性専用車両に閉じ込めるべきです。女性が痴漢におびえている時、男性も冤罪におびえています。そして女性専用車両ができたことで解決したかと思ったのですが、結局女性専用車両を利用せず、それで今まで通り少しでも男性が触れたら痴漢と睨む女性がいるとしたら、それは間違っていると思いませんか。もしそうであるとしたら、わたしがむにゃページで唱えたように、女性の入ってこられない男性専用車両を作るべきだと思います。

ついでに一言。私が列車の中でたってつり革につかまっている時、私の後ろに女性が立つことも少なくありません。満員列車の中ですからどんどん押されてかなり密着する時もあります。そんな時、女性は胸を押し付けたくないということだと思いますが、自分の胸の前にハンドバッグなどを置いたり、私の背中に肘を付いて突っ張る方がいらっしゃるんですよ。心あたりのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。あれって非常に迷惑です。ハンドバッグなどを間に挟むって、デイパックを担いだままでいるのと同じ状況だって言えば分かるでしょうか。それも固い角を私に押し付けてくるんですよ。肘でゴリゴリ腰を押してくるんですよ。静止しているなら我慢もできますが、列車は動いています。急ブレーキでもかけられたらもうその一点に力が加わって痛いの何の…今まで数回それを払い除けたことがあります。「腰を押さないでくれません?」そういうと、決まってその女性は「満員列車の中なんだから仕方ないだろう」という顔をします。でも、多分痴漢って騒ぐ時は「満員列車だからなんて言い訳にもならねー」って怒るんだろうなぁと思うのですがねぇ。まぁ偏見に満ちた主観は置いといても、自分の胸を他の人に触られたくない、押し付けたくないそういう女性の気持ちは十分理解できます。けれど、その行為は自分の満足にはなっても、他人に迷惑をかけていないか。それを十分良く吟味して欲しいと願って止みません。

物事は両面から見なければ全体が見えません。
自分が痴漢の被害に遭った。その経験から触れてくる行為はすべて痴漢行為だ。気持ち悪い。そう思うのは仕方ないことですが、でも、触れてくることには痴漢目的以外に「不可抗力」「気付いていない」などもある事、満員列車の中では触れないでいる方が難しい状況だと言うことを理解された上で相手を痴漢と断定されているのでしょうか。
抜本的な痴漢撲滅対策がない以上、女性専用車両は(男女平等という視点からは)「必要悪」として存在を許されるべきだと思います。そして、それが設置されたことで専用車両以外の女性には「触れる」ことと「痴漢」の区別をきちんと理解していただくというのが重要なことであろうと思いました。


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