The Green Hills of Earth
2004年11月13日(土) |
CF-W2を開けてみました |
2005/05/11に、この記事を元にして写真図解を追加した文を掲載しました。 分解について調べて辿り着いた方はそちらをご参照ください。(link)
ちょっと思い立った事があって、私が使っているノートパソコン(Panasonic CF-W2)をばらしてみました。まぁメーカー保証は受けられなくなると思いますが、HDを換装したり、電波法違反になるようですが無線カードを交換したりする為の手順と同じ事をしてみた訳です。
友人から「CF-W2はとても面倒だ」と聞いていたので、とりあえずネットで情報収集をしたのですが、A4の紙1/3程度に収まる簡単な説明しか見つかりませんでした。それを素に分解組み立てはできましたが、自分の後学のために自分なりのメモをしておきます。 あくまでも、自分のためのノートです。どなたかがこれを参考になさるのは自由ですが、その責任の所在はご自分にある事を理解の上勝手にやってください。私が書いた文章を信じて失敗したとしても、私は一切責任を負う事はしません。また、これと同じ事をしたら以降メーカーの正規保証は受けられなくなりますので、その事もどうぞご承知おきください。
まず注意事項。 外すネジの数が結構多いので、どのネジをどこから外したかきちんと分かるようにしておくこと。先端が磁化された(ネジがつく)ドライバがあると便利。なければ固形糊などをドライバの先端につけてネジをくっつけるようにしないと、PCMCIAのネジは外す事はできても取り付けは難しい。
- CD-Rの蓋を開けた状態にしてシャットダウンする。
- すべて(AC、USBなど)のケーブルやバッテリを外しておく。
- CDの開閉スイッチ、電源スイッチ、ディスプレイ開閉スイッチをONの状態にしてテープでとめる(最後の段階でスイッチの下側で別れて底を取り外す事になるので、ガムテープなどを下部にはみ出さないよう、スイッチの両脇と上部を使って止める事)。これらのスイッチの固定がいい加減だと、そこを外した時にバネの力などで飛んでしまい再組み立てがかなり難しいらしい。
- ひっくり返して底面を上にして、バッテリ脇の4本を除くすべて(12本)のねじをはずす。
- 前側と左外郭部の3本。
- 中央部の4本。
- メモリ蓋に1本。
- 隣のスリット付き蓋に3本。(1本はメモリ蓋の下に隠れている)。
取り外す時はねじ3本を外した後、手前側を持ち上げて手前に引き抜く。
- メモリ蓋とスリット蓋の間に1本。
本体中央部のネジ4本は異様なほどきつく締め付けられていました。精密ドライバだけでは回りませんでしたので、私は最後の手段として、マイクロドライバをネジに押し当て、軽く木槌でその背中を数回叩く事で解決しました。ええ、きついネジは振動を与える事で緩める事ができます。でも、叩きすぎると取り返しのつかない事になるので要注意です。
奥を底面の前部側と見立ててねじは配置してあります。
- ひっくり返してキーボードをはずす(液晶に近い側からはずしていくのが良いようです。本体に爪があって、それに引っかかっているので、細いマイナスドライバーなどでこじるとすぐ取れます。向かって右側(Enterのある側)は、「INS」キーの辺りが両面テープでもついていますので、これを剥がすのには少し思い切りが必要です。又、キーボードの裏面にCPUなどの放熱処理がありますので乱暴に扱わないように。
- キーボード下の左右6カ所のねじを外す。
- 「↓」キー付近と「]」キー付近にあるPCMCIAケース両脇のねじを外す。
- 左側面(USBコネクタ側)のAC電源コネクタ手前のねじを外す。(サブ無線アンテナが格納されている)
- その手前のD-subコネクタ両脇の六角ナット付きねじを外す。
- メイン無線アンテナのカバーを外す。(これが拾ってきた説明では「千鳥マーク」と書かれていて謎だった。結局アンテナの結線をを追って解決→「千鳥マーク」=「centrino」シールの意味でした。)
場所は、キーボード下のパームレスト部分の右端。デザインとして左右の端にたてスリットがあるが、右側の部分はカバーの切れ目となっている。よく見れば左はそのままキーボードにスリットがつながっているが、右は直前で右に切れていて、ここがカバーである事を見て取れる。このカバーは両面テープでついている。キーボード側上面の縦スリット部分にできるだけ幅の広いマイナスドライバ等を差し込みこじると外れる。正面側(キーボードと反対側)につめがあるので、キーボード側を外したら手前に引くようにすると良いみたいだ。カバーが外れたら、アンテナを固定しているねじではないネジ(基盤固定のねじは側面から横に基盤を貫通している。外すのは上面から垂直に筐体にねじ込まれたねじ)を2本外す。
- CDドライブの蓋を開け、内部の左下側にあるネジ1本を外す。
- 左側の白い四角パーツがサブアンテナのカバー。(8.)
- その下がD-Subコネクタの六角ねじ×2(9.)
- 右の黒い6本が基盤を固定しているねじ。(6.)
- その右の2本がPCMCIAを固定しているねじ。(7.)
- レモンの上がメインアンテナカバーと、カバーの内側から外したねじ×2本(10.)
- マイクロドライバのケース上、黒いネジとの間にあるのがCDケース内から外したネジ×1(11.)
- マイクロドライバのケース右脇が、最後に外すバッテリ両脇のネジ2種類×2本(13.)
- キーボードケーブルを引き抜く。ケーブルの刺さっている端子を見ると黒地に白い筋があるはず。その真ん中あたりにラッチがあるのでマイナスドライバなどで右に押すとロックがはずれ(右側に引き出てくる)、ケーブルが抜ける。キーボードは裏面を上にして保管する事。はずれにくい場合は筋の左右を均等の力で右に押し出すと良い。
- ディスプレイを締めて再度裏返しにして、バッテリ両脇の4本のネジを外すと底面が取れる。勢い良く取り外すと折角テープで固定したスイッチが分解してしまう可能性があるので、ゆっくり慎重に外す事。また、モデムとLANコネクタの部品が底面についてくる事があり、勢いよく引っ張ると結線を切る可能性がなきにしもあらず。ここまでをきちんとしていれば必ずはずれるので、ゆっくり上に底面を引き抜く事。
次の写真は底面が外れた状態のCF-W2です。
裏返った状態で、写真左側が手前方向、右側が奥方向になります。筐体の左上を占めているのがHDで、右上でオレンジ色のテープに止まった白い四角が無線LANの基盤、左下のひし形がCD-R/RWのドライブユニットです。
組み立ては分解の逆の順で行ないます。 ここで留意すべきは、外したネジをきちんと元の場所に戻すこと、そしてキーボードのESC周りがゆるくなっている事がありました。これはうまくキーボードをはめたつもりでも、実はラッチから外れているという事になると思います。私もESCとか1を押すときにキーボードがたわむのでどうしたのかと思ったのですが、F1の上辺りにある爪(ラッチ)にボードがうまく入っていなかっただけでした。これは上からちょっと力を掛けて押し込んで解決しました。
組み立て後は(可能なら分解する前にも)「mobilemeter」などを使ってしばらくCPUの温度などを確認しておく事をお勧めします。もし、以前より温度が上がるようなら、放熱板とCPUの接触が悪くなるなどの問題が考えられますので、この場合はパーツ屋などでグリス(?)などを買ってきて対応しましょう。しつこく言いますが、これは個人の責任においてやった事ですし、これを見て真似をされる方がいらっしゃるとしたら、どうぞ「個人の責任で」と言う事をお忘れなきようお願い致します。
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