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2004年08月28日(土) どんな気持ち? / 違和感(08/29 誤字修正)

「東京高裁、袴田事件の再審認めず」と言う記事が載っておりました。今回はこの記事の内容についてではなく、ここに載った写真のお話。

裁判の結果が出るその日、裁判に関わる家族などが「勝訴!」等と大きく書かれた幕を持って走ってくる姿が映されることあります。裁判所で傍聴できる人数が限られているからだと思うのですが、今日のその記事に載った写真では「棄却」と大きく書かれた幕を持っていました。この幕は死刑判決の出ている袴田被告を弁護する側のものであって、「棄却」とは「思い通りにならなかった」事を示しているのです。
デパートなどでは、プロ野球の日本シリーズなどで「優勝セール」と「感謝セール」両方を用意して、優勝したにしろ負けたにしろセールを行う準備をするなんて常套手段ではありますが、それはどちらにしてもセールをすることで客が喜ぶからであって、このような人の生死に関わる一大事と一緒には出来ない事です。
うーん。単純な私の頭で考えると、こういうときにわざわざ負けた時の用意までしておくと言うのは如何な考えをもってしている事なのだろうと疑問に思います。単に「上告はしたけど、実際には覆すのは難しいと分かっていた」と言う事なのか、それとも「マスコミを意識したサービス」なのかどちらかしか考えられないんですよ。そしてどちらもあまり感心できる事じゃないですよね。テレビでもこの件について報道がなされていましたが、棄却された事に対して弁護団は「人権を無視した、とんでもないこと」とかなりの口調で批判をしている訳ですが、それだけ居丈高な意見をいえるくらいなら「棄却」なんて用意をしておくなよと思っちゃうんです。「どうせ人の命だからどっちでも良いもんね。それよりマスコミにサービスするもんね」ってなんか嫌なやつじゃないですか。それとも他の何かがあるのでしょうか....


違和感

オリンピックのシンクロの録画放送を見ています。
シンクロ(synchronize)というくらいですから、如何に皆が同調して動くかが肝である訳ですが、採点が出た後の退場時点までポーズを作って出て行くことや、あのわざとらしい作り笑いを見る度に、なんとなく違和感を覚えます。何に対しての違和感なのかは漠然としているのですけれど、全体としてみた体が作る演技中の「美」と、その後の「作り物っぽさ」の相違というかギャップというかそんなものなのかなとこじつけるんですけれどね。

それにしても、日本のチームは「武士道」だとかそんなものをテーマにしているらしいですね。ブシドーって言うのはそんなに世界に普及している事なのでしょうかね。確かに「ラスト・サムライ」だとか「ショーグン」だとか武士を伝えるものはありますけれど....
いつも書いていることですけれどね、武士道って言うのは男尊女卑の上に成り立っているんですよね。「神聖」って言葉が女性を排除しているように。柔道でも剣道でも、「神聖な道場」と言いながら女性を入れているわけですから、そこには新しい「道」が出来ているのかもしれませんが、「古くからの伝統」としての「ブシドー」を訴えたいというのであれば、凄く矛盾している気がします。それより何より、日本人だから「ブシドー」「カブキ」という観念から離れられないのは如何なものかなと思う訳です。

先日から男子ハンマー投げの金メダルをとったハンガリーのアヌシュ選手にドーピング疑惑という話が出ていますね。「アヌシュ選手が失格となれば、銀メダルだった室伏選手が繰り上がって金メダルとなります」とマスコミはこぞって書きたてていますが、果たして室伏はそれを期待しているのでしょうか。実際に競って僅かの差とは言え負けたのが事実です。そして試合前も含めて大会期間中は定期的にドーピング検査をしているわけですよね。それまでがずっと問題なかったのに、突然って言う事はあるんでしょうか。いや、実際にアヌシュがドーピングをしていたとしても、繰り上がってもらった「金」が本当にうれしいかどうか疑問です。まぁ、拒否する事でもないから受け入れるというのもあるかもしれませんが、後味の宜しくない事ですね。
そして、何よりマスコミがこぞって「失格なら室伏に金」等と騒ぎ立てるのはあまり気持ちの良いものではありません。関係のない第三国として野次馬ならまだしも、自国選手が繰り上がって金になるから工作をしたんじゃないかとか思えちゃうんですよ。今はプロ選手が溢れかえって地に落ちたかもしれませんが、「スポーツマンシップ」とは不正をせず堂々と戦う事を謳っているんじゃないのですかね。その結果をマスコミがごちゃごちゃ言う事は個人的にはとても不愉快です。


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