青い虚空

例によって読んだ日を忘れたので,適当な日付に突っ込んでおきます。
「ボーン・コレクター」のジェフリー・ディーヴァーの本。ハッカーものということで読んでみた。

敵は悪質なハッカーで,これに対するはハッカー行為で牢屋にブチこまれていたおじさん。敵ハッカーの捜査に協力することを約束させられて,牢屋からでてきます。敵ハッカーの得意技は「社会工学」ってやつで,他人に成り済ますことです。現代社会ではIDとか電子メールとか証明書とかなんでも電子化されているので,このへんをハックすると他人に成り済ますことができます。昔のルパンの変装みたいなものだよね。どんな人間にもなれるなんて反則じゃんと思ったものだが,社会工学を駆使するハッカーってまさにその反則的存在なわけです。しかもディーヴァーって作家は反則すれすれ(あるいはそのもの)技が大好きと来ていますから,登場人物のみならず読者まで「こいつはハッカーが化けているんじゃ」と疑心暗鬼の固まりとなって読み進めることになります。

リーダビリティは抜群。反則でもなんでも面白ければいいというディヴァー節炸裂でございます。
2003年02月23日(日)

ま2の本日記 / ま2