獅子の門(朱雀編)

「獅子の門(朱雀編)」読了。なんと十数年ぶりの続編らしい。全然そういう気がしないのは,つい先日読んだ漫画版の「餓狼伝」に同じ登場人物が出てくるのであった。このへんの仕掛けについてはあとがきに書いてあります。

「獅子の門」「餓狼伝」といった,スーパーナチュラルな要素を省いた純粋格闘技のシリーズは,現実の格闘シーンに対応しながら進化してきている。当初は第一次UWFにおけるスーパータイガーvs藤原喜明の戦いにおけるテーマ「蹴りと関節はどちらが強いか」から始まり,総合格闘技ブームにおいて「打撃と組み技のどちらが強いか」と形を変え,それがグレーシー一族の登場によって「マウントポジションの攻防」と変質してきた。げつんじつの速度においつけなくなっている時期もあったが,「獅子の門(朱雀編)」では見事にモダンな格闘小説になっていると思う。しかし,久我重明,キャラたちすぎ。
2002年04月18日(木)

ま2の本日記 / ま2