陰陽寮 (4) (5)

『陰陽寮』4巻と5巻を読了。「晴明復活篇」とのこと。いやあ,なんという面白さ。上下巻があっという間に読めてしまう。この人は小説の中でときたまそれまでのお話をまとめて登場人物とかに説明させるので,記憶力の落ちてきたワタシにはとってもうれしい。3巻までは行き当たりばったり(としか思えん)に話が広がってきたのが,だんだん全体の構図が見えてくるのが今回のお話。不死人からロンギヌスの槍まで出てきて,伝奇SFの決定版という感じになってきました。盗賊の頭やら,政治のパワーゲームに明け暮れる平安貴族やら,浮浪児のリーダーやら,安倍晴明とその怪しげな敵たちやら,日本に上陸した異国の軍隊やら,もうキャラ立ちまくりなので,話の流れが自然と頭に入ってくる感じ。しかし本当にこの話は完結するのか。いや,これだけ面白ければ未完でもいいや。
2001年08月31日(金)

ま2の本日記 / ま2