2004年06月29日(火) 瓦礫
 

空がすみれ色に溶けていくようにゆっくり
けれど確実に
君が遠くに行ってしまう
そんなことばかり思う

約束ばかりが手元に残って
なにひとつ叶わなかったと
泣くのだろうか

彼と、
君より前に愛した人と、
同じように。

怖くて
約束すら残せない
もう二度と同じふうにならないと決めたのに
わたしは泥水を舐めるかのように
そんなふうに愛してしまった

空が沈んでいく
ゆっくり、ゆっくり
わたしは遮るように目を閉じた

目を覆ったまま
ただひとつ
君がいなくなったら
世界は壊れてしまう

それだけ、どうしようもなく分かる





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