今朝、玄関の扉の外側に、ハエトリグモ君を見つけた。

　夏頃から、巣を張る種類の蜘蛛は時折見かけていたのだが、何しろ巣を張っちゃうので、残念ながら国外退去願わざるを得なかった。
　そうやって大部分が国外追放の憂き目に遭う中、唯一滞在を許される蜘蛛が、ハエトリ君なのだ。巣を張らず、そんなにでっかくならず、かつ人間が捕まえられないような小さい虫(含む蚊)を食べてくれるからだ。たぶん、ゴッキーも、生まれたばかり位なら食べちゃうんではなかろうか。大変にありがたい奴である。
　ハエトリ君との共存は、我が家の伝統だ。実家には常時、各部屋に１匹ずつくらい、ハエトリ君がうろついている。テレビの裏で冬越しなんかもする。視界を時々、黒いちっさいモノが走り抜けるのさえ気にならなければ、良い同居人(虫？)だ。

　ここに引っ越してきてからこちら、全然彼等を見かけなかったのだが、どうやら春に子蜘蛛が飛んできていたようだ。既に体長１センチほどにお育ちあそばして、頼もしい限りである。わしの視線を感じて、ぴょんぴょんと物陰へ跳ねていく姿も大変に元気だ。よしよし。

　でも、わし以外の住人に見つかると、もんどーむよーで潰されちゃったりするから、気を付けるんだよ。
　そして、頑張って、わしんちを虫から守ってくれ。
　頼んだ。

新瀬