under one umbrella

2005年05月06日(金) でもそれなら。



家に帰る道、飼い猫があたしを出迎えた。
じっと座っていて、
「帰ろうか」
とあたしが言って撫でると、にゃぁと応えた。
あんたはきっと、
あたし達を読めるようになったのね、と思う。


あたし達がいつもどおりに歩くとき、
猫はあたし達にどこまでもついてくる。
ついてくるね、可愛いねって言いながら歩く。
あたし達がずれているとき、
猫はあたしの帰りを待っている。


あんたはいつもあたしを迎えてくれるのね。
あたしが帰る場所はここなのね、って。
思いながら、頭を撫でて、一緒に家に入る。




今日も寺島を思いやってやれなかった。
最低だな。
自分しか見てないからそうなる。



謝り方を、よく知らない。
それは多分、あたしがまだ自分に自信がないから。





でもそれなら。
持ってみよう、少しだけ。
困らない程度に。



それがなくて寺島を失うだなんて。
バカバカしいにも程があるじゃない。
簡単に手に入るものなのに。
考え方一つで。



よし。
ちゃんと、話をしよう。






**


ちょっと悲劇のヒロインぶってましたので。削除と訂正。


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