under one umbrella

2005年05月03日(火) いつもの自分



まさかここまでとは思っていなかったのだが、
今日寺島は、
何もなかったように接してきていた。

最初はちょっと不機嫌気味のようだったけれど、
笑顔が増えればそれも消える。
そういう点では、わかりやすい人だ。

あたしがひきずるわけにはいかない。
多分、以前からそういう学習をしたのだろう、
あたしの頭は切り替わっている。
横で笑うのは、まるっきりいつものあたし、だ。









そう、いつも思うのだ。


あぁ、もう修復不可能かと。


別に自分達の絆が脆いものだとか、
危うい関係だとか、思ってるわけでもないのだけど、
2人の空気が大きくずれるとき、
そんなことを考えてしまうのだ。


最終的には、
いやいや、そんなに簡単な関係じゃない、
っと信じて、行動して、
平穏が戻り、あぁよかったと胸を撫で下ろす。


最近忘れ気味だけれど、
寺島との今までで、
あたしはいくつもそんな経験をしたのだろう。
ある意味、
だからこそ今回も信じられたのだろう。

切り替えこそ早くなくて、
信じられなくて苦しかった夜は無駄じゃないと、
今は思える幸せ。



一方で、
終わっていいとも思った。
終わっても、歩き続けられる自分を知っていた。
それは寺島がどうでもいいわけじゃなく、
寺島に依存せずに生きている自分の部分が、
ちゃんとあると思えるから。



それらは、少しでも早くあたしの心の平穏を取り戻すのに、
役立っている。
いつもの自分に戻りさえすれば、何でも出来る気がする。







寺島と夜を散歩しながら。
自然に絡んだ指が嬉しかった。
寺島の歩調に合わせられる自分が嬉しかった。

何よりも何よりも。

もう、
あたしの携帯に残るムービーでしか見られないかと思った、
寺島の笑顔が嬉しかった。


今は、
それを最優先に考えても許されると思う。








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