under one umbrella

2004年11月28日(日) もう何も



4つの自転車は近く隣り合って風を切り、
酒とお菓子と笑い声を運ぶ。


久しぶりのアルコールは快く回り、
心地いい喧騒があたしを包む。





膝の寺島の頭の重さを感じながら、
藤原と竜崎君の野球論を聞きながら。
うとうとした。


大事な時間を、眠って過ごしたくない。
そう思っていたら、寝言を口走って、
藤原と竜崎君に大笑いされた。
恥ずかしいけど、
思い出が増えてよかった。



何もなかったように、寺島と仲が良かった。
そう、
愛したことさえ、幻だったように。




まだ太陽の昇りきらない、暗い冬の朝に2人を見送り、
部屋に戻ると、
本当についさっきまで眠っていたくせに、
寺島は起きてあたしを抱いた。






もう何も生まれやしない。
もう何も起こらない。


ときめきも、刺激も、
愛も、未来も、幻想も。


あたし達には関係がない。
ただ、時が過ぎてゆく。





↑ENPITU VOTE.



何にも発展しないから。

↑NikkiSite VOTE.



今までは、少しでも、信じていたけど。
もうそんなカケラすら。
見つけられなくて。



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