新聞を一番に見ることは、ある時期までは優越だったけれど、 まったく眠れない結果にそれを眺めるのは、 とても、辛い。
体が完全に、夜型になっている。 でも、考えることもない。 ただ眠りたくて、苦しい。 明日は、長い仕事が待っているのに。
仕事の前に、薬を買おうと思った。 薬依存にならないようにしないといけない。
昔の自分をふと見つけることは、なんだか、 くすぐったいようで、でも、じんと来て、 もっと探したくなる。 赤川次郎先生の作品リストを眺めると、 いろいろと、思い出されるものがある。
浅田次郎先生の短編集を眺めていて、 なんとなく見覚えのあるタイトルを見つける。 それは、浅田先生に興味を持ったきっかけの1つになった、 模試に出題された短編だった。 そんなものを受けていた時代を、思い出す。 国語でトップをとることだけが、生きがいだった。 なんて小さな、生きがい。
出題された部分を読み返して、 何故涙が出るのかはわからなかったけど、 生きていてよかったと思えた。 それだけ。
はたから見れば、ただの失恋。 まだあたしは18才。 だからまた歩き出さなくちゃ。 止まっていて失うものもある。 あの日の記憶も、もう大分薄れた。
寺島だって、辛いんだよな。 そう考えると、楽になるから不思議。 だって基本的に、 寺島を責めたくなんかないんだ。 いつだって、寺島を想うあたしでいたいんだ。 優しく接していたい。 行動が伴ってないと、寺島に言われそうだけど。 今度から頑張るから許してね。
「強くなれたと言い聞かせて 弱さの分を涙にする」 涙にして流してしまおう。
なんて小さな決意。 なんて小さな失恋。 なんて小さな私。
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