前日の日記も更新しています。 その続きです。
――――――――――――――――――――――――――
いつかもあったんだ。 それこそ、細かいことは忘れてしまったけれど。
寺島が、 男友達の家に、男友達と遊びに行ったあたしに。 素っ気無く接して、嫌われようとしたこと。
そのときは、別れようと思ったけど出来なくて、って、言ってた。 そのときはちゃんと仲直りしたんだっけなぁ。 懐かしい。
今は、別れるも何も、そんな言葉は使わないから。 あの人はきっと、どうしようか考えて。 こんなことをすれば、絶対にあたしは近寄らないと思って。 押し倒したのだろう。
あたしは。 その理由がわかった瞬間、 寺島を責めることが出来なくなった。 逃げる意欲も、なくなった。 泣けと言われても出なかった涙が、出た。
「やっと泣いた」 寺島が言った。 「嫌いになれよ」 そして繰り返す。
無理だと思った。 そんなことは、絶対に無理。
だけど今はとりあえず。 この雰囲気をどうにかしたい。 離れてきちんと、話がしたい。
「なる。嫌いになるから、離して」
|