under one umbrella

2004年07月25日(日) 少なくとも


寺島から、
「フラれた」
ってメールが来たときは、
バイトがダメになったのかと思った。
あなたはそういう言い回し、よくするから。
だから反応らしい反応も、しなかった。


本当に誰かにフラれたなんて、ないと思ってた。
あたしがいるのに誰かに告白するなんて。
せめてあたしを切ってくれると思ってた。
むしろそうしてくれないかな、と最近思っていたから。
疲れていたから。


なのに、
市丸と2人であなたの家に行ったら、
あなたは笑って、
「テニス部の人に告ったんだ」
と言った。

あなたのテンションが高かったのは、
自嘲だったのかな。

少なくともあたしのテンションは、それだったよ。




せつなくてせつなくて、
家のドアを閉めた瞬間から泣いていた。
気づいた市丸にびっくりされて。
「フラれてんだからいいじゃん」
って言われたけど、
つい、
じゃぁあたし達のセックスには何にもないじゃんって言ってしまいそうで、
口をつぐんだ。


セックスに理由を求めたあたしが馬鹿でしたか。
自分の存在を、ちょっと勘違いしていましたか。


あなたにとってあたしは本当に。
本当に本当に本当に、セフレなんだって。
切る意味もないほどの存在なんだって。
知って初めて。
もう抱かれたくないと思った。


あなたをこんなにも信じていたのかって。自分で驚いた。
でももう。
2度と信じられないと思う。


捨てられた方がまだマシだった。
「好きな人が出来た」ってメールを読む方が、まだ楽だった。



もう、言っても良いですか。
「疲れた」とつぶやいてもいいですかせめて。
涙は止まらないだろうけれど。



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