あたしにとってのセックスは、やっぱり愛在るものだった。 愛していたから、抱かれることが出来た。 愛していたから、愛されていなくても、幸せだった。
そう、幸せでした。 愛していたから。 こんなに何回も言うと、有り難味がないけど。
あたしなんかを、抱いてくれてありがとう。 あなたに抱かれたという過去だけで、あたしは幸せです。
ありがとう。 初めてがあなたで、よかった。 愛してた。
飲み会の後の、お酒の残る体で。 あの日が最後だね。 夏なのに、くっつくのは不思議と暑くなくて。 向かい合って眠った。 起きようとしたあたしを引き止める、あなたの腕の力が、愛おしかった。
このまま泣いてしまえたら、と何度思っただろう。 絶対にダメだと言い聞かせて、ただ、あなたの匂いを感じた。
あなたとのセックスは、いつも楽しかった。 いつも、笑っていたね。 変な話、 将来他の人とするときに笑ってしまったらどうしようって、思う。 不謹慎だって思われるよ。
あたしはきっと、火傷の痕を探してしまうね。 きれいな鎖骨に、少し驚いてしまうんだろうね。
ありがとう。 あなたと、あなたとのセックスと。 両方、愛していました。
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