under one umbrella

2004年06月10日(木) 竜崎君のこと。


5月のゴールデンウイークに、
竜崎君と、市丸と、もう1人男友達と、カラオケに行って。
その後、竜崎君と市丸と3人で、飲んだ。


当初、そんなに期待はしてなかった。
カラオケで、皆疲れてて。
次の日、竜崎君は県外へ帰る予定だったから、
次は会えるのは遠いんだし、せっかくだからーみたいな感じだった。


それが、お酒のせいだか何だかわからないけど、
異常に盛り上がった。
買ってたお酒はすぐになくなって、あたしは買いに行かされた。


あたしの部屋で飲んでいたのだけど、
宴会だった父がえらく早く帰ってきて、何となくお開きの雰囲気になり、
それでもずるずるとしゃべりながら、
午前1時44分に、彼らは帰っていった。


何の話をしたのか、もうあまり覚えてない。
けれど、あの夜は。
ずっと最近まで、あたしの癒しだった。


竜崎君とは、実はあんまり喋ったこと無かった。
あの夜に、初めて打ち解けて話せたのだと思う。
他愛も無い話題だったけれど、一緒に笑い合えたことは、
あたしにとって、大きかった。


カラオケで、竜崎君が歌って盛り上がった、大塚愛の「さくらんぼ」。
聴くとよみがえる、あの盛り上がった雰囲気も、竜崎君の声も。
いつもあたしを元気にしてくれた。
もっとも最近は、あの歌自体のパワーにも癒されていたけど。



元々、竜崎君は歌が上手くて。
彼のポルノグラフィティを聴くのが、あたしは大好き。
野球の専門的な話が出来るとこもすごいって思うし。
好きなチーム一緒だから。
話してて、聞いてて、楽しい。


何となく機会がなくて、アドレスを教えてない。
市丸から教えてもらえるし、多分送っても大丈夫だと思うけど、
いざ送ろうとすると緊張して、手が止まる。
それで何度、市丸に笑われたことか。


自分でも、そんな感覚が久しぶりで。
自然にそうなってしまうというよりも。
楽しくて、それを選んでいる。




本当はわかっている。
竜崎君に逃げているだけなんだと。
だって彼とは。悪い思い出がないから。
いつも楽しい思いさせてもらってるから。

けど現実。
人間関係にそれだけってありえないし。
だから本当は。彼とは何も始まっちゃいない。




悪い思い出。
寺島とのそれは、もう数え切れない。
いい思い出の数を、越してしまっている気もする。

なのに、選んでるのは寺島。
そんなことは、あたしが一番わかっている。
だから、竜崎君のことを考えるたびに。
寺島への想いを再確認するというバカなことを、
あたしは最近、繰り返していた。





そんな、何でもない彼のことを。
寺島に対するあてつけになんて、使えるわけなかったのだけど。
あのときあたしはとにかく嫌で、
何でもいいからぶつけて、
これ以上寺島の口からあの人の話を聞きたくなかったのだと思う。


案の定あの人は、機嫌を悪くして。
「俺は妥協の産物か?!」って。
このあたしに言った。


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妥協して選んでるんだったら。
こんなに、我慢するわけないのに。


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