under one umbrella

2003年10月14日(火) …おっ。

ピン、ポーン、と。
音が響く度に、私は。
敷居の向こうにたたずむ寺島を期待する。

でもその日は、開ける前から声がしていた。
どこかで見たようなシルエットが揺れていた。
「久しぶり!」
竜崎君の後ろで、宮島が手を振ってくれた。
目の前には、チャイムを鳴らした市丸が立っていた。


いつも突然やってくる、男友達3人(1人は常連だが)。
小学校から一緒の人達。
本当なら、寺島も含まれているグループだけど。
受験のおかげで、最近はもっぱら4人で遊んでいる。
それが実は、2度目のさよならの原因だったことは、初公開かもしれない。
今はちょっと、遠い記憶。


4人になると、いつでも。
私と宮島、市丸と竜崎君に分かれてしまう。
本当なら、私と竜崎君が逆のはずなのに、
不思議なもので、それで会話が進んでいく。
「カラオケ行こう!」
珍しく宮島が、3人を引っ張った。
寺島が果たしていた、その役目。


自転車を持たない私に、いつも速度を合わせてくれる3人。
けれど、その速度で進んだら遅くなるという理由で、
宮島が自転車を貸してくれた。
そして自分は走るって。
まだ体力は落ちてないって。


…おっ。
久しぶりだな、この感覚。
自転車に乗る感覚。
誰かにときめく、感覚。



 < 過去  INDEX  未来 >


まりあ [MAIL] [BBS]
thanks for WhiteGarden


My追加