under one umbrella

2003年09月09日(火) 馬鹿ね。

寺島が何を望んでいるのか。考えてみたりもする。
寂しいのか、快楽だけが欲しいのか、私をキープしていたいのか。
ぐるぐる回って、結局よくわからなくなる。
だけど、じゃあ「私は」どうしたいのかって考えてみても、
それもまたわからない。
寺島に同情した気で会うけれど、自分が寂しいだけかもしれない。
本当に寺島のことを思うんなら、突き放さなきゃいけないんじゃないかな。
好きな人がいるんだから。

好きな人のことを考えて欲しいって、思う。
新しい恋を満喫して欲しいって、思う。
そして幸せになって欲しいって、思う。
それは私の嘘偽りない気持ちで。信じてもらえないかもしれないけど。
中三のときだってそうだったから。きっとまた出来るって思う。

キープされた存在なんて絶対嫌だし。
「私」を求めてくれる人と出逢いたい。
新しい恋をしたい。
好きな人と、幸せなキスを交わしたい。
寺島には、寺島の好きな人と幸せになって欲しい。


なのに、家へやってくる寺島の笑顔は、限りなく寂しそうで。
無防備な自分を私にさらして。
私の胸の中で目を閉じて。
私の指を求めて、離してくれない。
これが新しい恋をして、私から去っていった人なのかな。
もし私が拒否をしたら。
受験や、その他もろもろで、そのうちに壊れちゃうんじゃないかな。
そう思ってしまうのは、やっぱり、私の未練の表れでしかなく。
また、自分の一番嫌いな自分になっていく。


馬鹿ね。
もう帰って来はしないのだから。
傷つくのは自分なのに。
傷つく前に、自分から手を離してしまえばいいのに。
何をそんなに怖がるの?



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