2003年09月08日(月) |
もう通り過ぎてしまった二人で |
「付き合う」という言葉に縛られていたのかもしれない。 違うのなら、どうしてこんなに楽で、自分らしくやれるんだろう。 付き合っていた頃よりも、いい雰囲気を作れるんだろう。 なんだか皮肉だけど。
あたしは寺島に、恋人としての義務を押し付けすぎていた気もする。 期待しすぎていた気がする。 今は恋人じゃないから、そういうことは全然考えずにいて。 ただ求められるから、傍にいるだけで。 だからお互い楽でいられるのかな。
一人で考えていても、正直よくわからなくて。 寺島と一緒に考えたくなる。 だけどちょっと待て。 あたし達は別れたんじゃなかったのか? そういう、二人の間の問題。 全て投げ捨てる道を選んだんじゃなかったのか?
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今井、という女友達(7/30「私は真剣ですので」)の話。 彼女が今恋をしていることは、前にも書いた。 今日偶然に会って。久しぶりに話し込んだ所。 今日(9/7)の体育祭に告白したんだと言う。
今井は、あたしの小学校からの友達で。 中学の時も、ずっと見てきたけれど。 およそ恋愛を理解っていない人で。 あたしと周りの友達は、ため息をつくしかなかった。 中三の頃、あたしが寺島に恋していたとき。 寺島の想い人というのは、何を隠そうこの今井で。 寺島の想いをまったく理解してくれなくて。 腹が立って、嫉妬もあって、大喧嘩した思い出がある。 だから今井が恋をしてるって聞いたときは。 正直、なんだか腹立たしかった。
相手の人は、運動部のエースで。 今は部活しか考えられない、って、言われたんだと言う。 あたしも、新聞で写真を見たことがあるほどの人だから。 まあ、当然の答えかな、とも思う。 だけど本当はもう引退していて、受験のためにやってるんだから、 受験が終わったらもう一度告白したら。 そう言ったら、そのつもりだと返された。 やっぱりあたしは、これが今井だとは、考え辛かった。
片想いでいろいろ悩んでいる今井を見ていると。 中学の頃の自分を思い出させて。 恋っていいよな、と、 今井の後にやって来た市丸と語った。 初恋はそういうもんだよなと、 もう通り過ぎてしまった二人で過去を笑った。
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