under one umbrella

2003年09月01日(月) 空しい?何故?


図書館へ出かけた。
新聞の占いによると、私の恋愛運が絶好調らしかったから。
少し期待しながら、靴を履いた。

寺島がいるかも知れないなんて。本当に私の想像だったけれど。
ちらほらとカッコいい人を見つけては、一人ではしゃいでいた。
そんな感情は、久しぶりだった。
私は結構、ミーハーな面があり。
寺島がいたときも、他の人に目がゆくことがあったけれど。
心は全部寺島のものだったし。
彼氏がいるからダメだっていう意識もあったから。
他の男の人は極力見ないように、意識しないようにしていた。
今日はそんな、悪い言葉だけど束縛がなくて、
ああそうか、あの人だけじゃなくて私も自由なんだと、実感した。
不思議と、嬉しかった。


「空しくないのかよ」
市丸にそう聞き返されて。
初めてその感情に気がついた。
私にその感情がないハズないのに、それでも思いつかなかった。
空しい?何故?
思うべき人がいないから?
でも私。それを哀しいとは思わない。
だって自由って。本当に素晴らしかった。

市丸はそんな私を、ちょっとさびしげに見ていた。
だけどね市丸。
未練たらしくて話せなかったけれど。
「―男は、新しい女に弱いが、飽きるのも早い。
そして、馴じんだ女の元に戻る―」
            (大和書房刊 柴門ふみ著 『恋愛は終わらない』)
その一文を何度も読み返したくて、借りてしまった。
そんな私も、確かにいる。



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