今日(8/20)は、コンテストの本番だった。 去年の私は、午前3時に起床し、マラソンをした。 本番の体を作るために。 友達が、いつも寝坊する私のためにメールをくれて。 とてもとても、嬉しかったのを覚えている。 夏とはいえ、まだ夜は明けていずに。星がキレイだった。 帰ってすぐ、寺島にそうメールした。
今年の私は。 起きたのは午前10時。 学校にすら、行けなかった。 私は、歌えなかった。
日記に、クラスのことを書いてからだったろうか。 どうにもそのことが気になり、集中出来なくなった。 眠れなくなった。だからって徹夜も出来なかった。 そして朝起きれずに、先生に合わせる顔がない。 そうして諦めた。 私は、わりきる強さを持てなかった。 優先順位を守れなかった。 ただそれだけ。 糸が抜けた人形のような感覚が私を襲い、 もう補習は始まっているのに、駅までの道が果てしなく思えて、 1度も出席出来ていない。 学校の誰にも会いたくない。
だけど行かなきゃ。 行って勉強しなきゃ。 大学に行かなければ。私の居場所が作れない。 学校の人とはどうにも上手くいかない、合わないとはっきり気づいてから、 大学への気持ちが大きくなっていった。 一緒に笑える友達が、欲しかった。 ひたすら勉強を重ねる寺島を思うと、いっそうだった。
今寺島は勉強合宿で、日曜に出発して、土曜に帰ってくる。 帰ってきたって多分逢えやしないのだけど、 なんだか今は、寺島に逢いたくて仕方ない。 距離があるからだろうか。 今まで、そんなことはあまり思わなかった。 だけどそういえば、修学旅行の時も逢いたかったなと思い出して、少し苦笑した。
修学旅行の中国は、勿論中国を楽しみもしたけれど、 帰国の日が金曜日で、帰ったら逢えるというのがずっと頭にあった。 寺島の学校が出発する直前、寺島と喧嘩をした。 寺島の出発の朝に、寺島からメールが来て、それで仲直りの材料は揃った。 でも寺島はいないから、実行には移せずに。 8日間程、うずうずした気持ちを抑えていたのだった。 私が帰国した日。 寺島がやってきて、私はそれを階段で出迎えて。 暗い踊り場で、何も言わずに抱き締め合った。 そんな過去話。
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