NORI-☆
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新居落成
木曜の晩、パパは約束どおり水槽を買って帰った。 それも、ママ憧れのガラス製の丸い金魚鉢。 そう、あのふちがフリフリになっている、 レトロな金魚鉢である。 去年の夏、サトがお祭りの金魚すくいで 黒い出目金をゲットしたとき、 金魚を飼うならああいう水槽で…と言ったのを、 覚えていてくれたのがちょっと嬉しい。 (ママの実家近くのお祭りだったので、 結局金魚はそのまま実家預りになり、 サトから養育を仰せつかったジジババが 大切に育ててくれているのであった…) 砂利と一緒に買ってきた「ザリガニのえさ」というのが笑える。 前にペットショップで「カブトムシゼリー」というのを見て 大いに笑ったものだけど、いまどきあらゆるペット(?)に 相応のエサが市販されているものらしい。 砂利を敷き、石を置き、ベランダのバケツから水を張る。 「うーん、けっこう狭いかも…」 「この鉢では実は金魚は飼えないと 店の人が言ってた。メダカがせいぜいだって」 でも、ザリガニって金魚より大きくないか?(^^;) 鉢の中に安置されたザリガニを覗き込むと 生意気にも小さなハサミを上げて威嚇してくる。 テレビで見たことがあるポーズだ(笑) 「…威嚇してるよ…(^^;)」 「元気じゃん(^^)」 そうやって敵が身体を大きく見せていると、 けっこう鉢が狭く見えてくる。 「けっこう縁までの高さがないね。大丈夫かな?」 「砂利が多いんじゃないの?」 「いや、鉢の断面積が一番広いところまで わざわざ底上げしたんだよ」 「…そうか、じゃあしょうがないね」 「うーむ、飛ぶかもしれんなぁ」 「えっっ!? やめてよ〜」 ママのあからさまな不安と不快の表情に、 パパはうーんと考え込んて、 結局、出窓に飾っていたガラスのフォトフレームを 金魚鉢の上にかぶせて間に合わせの蓋にした。 一応、縁がフリル状になっているので、 適度な空気窓(?)が開いている状態になる。 「…ま、この隙間から出てこないとは言えないけどな」 「うそーーー」 でも、とりあえず凹面状の壁は上れないだろうし、 斜めに飛んで狭い隙間から出てくるほどの根性は ないだろうと踏んで、ママも納得。 でも、心のどこかで 「布でシャワーキャップみたいなものを作って かぶせればいいかな…」などと考えてはいる。 …でも、それじゃ憧れのフリル縁が台無しだ(TT) ともあれ、これでザリガニ君の新居が定まった。 「サト、自分のご飯が終わったら、 ザリガニにもご飯あげてね?」 「わかってるって!」 両親が大騒ぎしてザリガニの引越しをしている間、 澄まして餃子をぱくついていたサトシ、 余裕たっぷりの返答である。 「水も毎日替えないとだめなんだよ?」 「まかせとけって!」 ……ま、水替えは俺の仕事なんだろうな… とパパの苦笑が語っている。 うん、それは頼むわ…とママも密かに思う。 しかし、サトシが無関心かというと 決してそんなことはない。 ジジババのお迎えで先に帰宅していたサトシ、 ママが帰宅したとき、得意満面でこう宣言した。 「ザリガニは“さぶろう”っていうんだよ!」 ちなみに、ジジババの家に預けて(?)いる金魚は 名前を「赤太郎」という。 (黒の出目金はすぐ死んでしまったので、 今いるのはすでに2代目の赤い金魚なのである) 「太郎」の次がなぜ「三郎」なのか ちょっと謎なのではあるが、 まあ、木曜はポケモンの日なので、 「小次郎」を飛ばして「三郎」と来たのかもしれない。 それにしても、男名前でいいのか? ザリガニの雌雄は、ハサミの大小で見分けるらしいが、 いかんせん比較の対象がないので、 きゃつのハサミが大きいのか小さいのか、 我が家の素人たちには判断できないのであった(^^;)
2001年06月01日(金)
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