NORI-☆
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会議は踊る??
うちの部署には4つの島があり、私の席は一番奥の島にあります。 一つの島は片側3人づつ、6つ座席があり、 私は室の入り口に背を向ける側(つまり他の3つの島にも背を向ける側) の右端に座っています。 同じ並びのすぐ隣は病休中で今年はまだ一度も出社していない人、 その隣は外出が多く部署内で最も離席率が高い人、 向かい側の席の一つは外部団体に出向している人、 一つは他の部署との兼務者の座席、 残りの席には特殊用途用の端末が置かれています。 要するに私の島には普段ほとんど人がいないのです。 在席率の高い私は、ほとんど無人の島に一人残って、 室全体に背を向けて黙々とPCに向かっているわけです。 普段あまり人の顔を見ずにいる反動か、 それとも単にこの職場に来て日が浅いのでもの珍しいだけなのか、 会議などのとき、参加している人の顔をしげしげと眺めてしまいます。 これが面白い。 開発中の案件の会議は週に1〜2回、多いときはもっと、 10人前後の人間が集まります。 レギュラーメンバーにときどきちょっと上の人が加わったりして、 顔ぶれにも若干の変化があるし、テーマによって、 メインで話す人が移り変わるので、 「場」の在り方に毎回変化があるのもまた、面白い。 何が面白いって、人の顔を観察すること。 私以外は全員男性で、年代も20代前半から40代後半までさまざま。 だいたい男性は女性に比べて、体格面での個体差が大きいので 10もサンプルが集まるとほんとにバラエティ豊か。 身長、横幅、骨格、肉付き、頭の大きさ、顔の大きさ、 顔の造作、皮膚の状態、頭髪の状態…… …ていうと、何か標本を集めている学者みたいで ちょっと不気味だけど、そうではなくて、要するに、 「B君とK部長は同じくらい背が高いけど、頭の大きさがずいぶん違うなぁ」 「ほんと、B君ってなんて小さな顔してるんだろう…しかも あの小さい顔の中に、けっこうメリハリの利いた目鼻が納まってるんだよね…」 「MさんとKさんって同年代のはずなのに、なんか全然印象ちがう… Mさんてヒョロッとしてなんか植物系なのに…この油っ気の違いは何?」 「うーん、F君って、お肌がきれい!赤ちゃんみたい」 みたいなことを、考えるともなく考えながら、 話をする人、聞いている人の顔を漫然とみているのです。 そうして見比べているうちに、意外な類似点とかをみつけちゃったり、 どうしてこの顔はこういう印象を与えるのかなぁみたいなことを 考えたり、ある人のかすかだけど特徴的な癖を発見したり… いや、もちろん仕事はちゃんとしてますよ。 話もちゃんと聞いてるし、メモもとってるし、発言だってしてます。 でも、仕事をする頭とは別に、そんな感覚が勝手に別の思考をしている感じ。 多分、これが女性ばかりの集まりだと、 そういうことより、服装のセンスだとかメイクの状態とか 外側のことに関心が行ってしまうんだろうけど、 多分男性は女性より外側を飾る部分が少なく また着るものもとりあえずビジネススーツという定型があるぶん、 生物としての個体差が目に付くのかもしれない。 そう考えると、「顔」を見ているというより、 個性を見比べているということなのかも知れないですが、 美醜とか好悪の判断とは全く別に、けっこう楽しめます。
2001年03月07日(水)
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