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マダム大荷物でふうふう言いながら登場。 先日お願いしていた付け帯と袖丈をつめた振袖・襦袢、それに夏の着物に合わせる小物類を持って来てくださったのだ。付け帯・振袖・襦袢の加工賃はそれぞれ6千円。6千円で箪笥の肥やしが生き返るならば安いもの(←ちゃんと着ればね)。 小物類は、マダムが私に合わせて選んできてくださったものなのでどれも選びがたく、結局持って来ていただいたほとんど買っちゃう。帯揚げ4枚と帯締め3本。夏用の小物と言っても、盛夏と残暑では季節感が違うので、この数になるのも無理は無いが、夏向きはこれで一生買わなくてもよさそう。ちょうど義母が誕生日祝いを包んでくれたので気が大きくなったせいもあるが、マダムが正札より2割引いて下さったので、ほくほく。 で、先週の金曜日に届いたシルック(R) 東レ。「私が行くまでそのまま置いておきなさい」という言いつけを守って、梱包を解いただけでしつけも外さずにおいたのを着てみる。 まずは単衣の着物。モスグリーンがかった白に草花文様が縦縞のように入ったもの。生地がするするしているし若干丈が長めなようで、滑って難しい。おはしょりに苦戦。ぎゅぎゅーっと腰紐を締める時に左側をやや下げるように言われる。もう一通り着られるので、すでに習ったことばかりなのだが、なかなか大変。これに京袋帯を締める。帯は黒地に博多献上柄。一見渋い色合いだが、黄土色、エンジ、白、と様々な色が入っているので、案外着物を選ばなさそう。本体は軽くていいのだがこれも丈が長く、お太鼓を作るのに汗だくになる。ペールブルーの帯揚げにペパーミントグリーンの帯締め。(これらの色の和名はなんというんだろう) とりあえず両方に袖を通してみることにして、次は絽。シルックの絽なんて、ちょっとまがい物ぽくないかと言うと、マダム「洋服だったら化繊着て恥ずかしいなんていう人いないでしょ。着物もおんなじよ。」と一刀両断。確かに。絽は薄い紫がかったピンク地に香道で使う源氏香の図となでしこをモチーフにしたとび柄。 これに早速できあがったばかりのサーモンピンクの付け帯。この帯はしつけがついたままの状態で母の箪笥から持ってきたもので、おそらく昭和20年代後半のもの。マダムがおっしゃるには、昔の帯だからだから丈も短いだろうし、なにより芯がしっかりしていて重いので断然付け帯にすべき、と太鼓判を押されてこの度めでたく生まれ変わった。 付け帯は、予想以上にすばらしい。ぐるぐると帯を胴に巻いて、お太鼓部分を胴にクリップで引っ掛け、帯揚げ帯締めをしたら振り返るともうお太鼓ができているというのは、一種マジック。結んでいる間の汗かきも半減。夏は付け帯に限ると思う。 草花の模様が入った少し深い色合いのピンクの帯揚げに、ペールブルーの帯締め。甘い色なので帯揚げはややふっくらと仕上げる。 というわけで一挙にモノが増えて箪笥がそろそろパンパンになってきた。浴衣や小物類など桐箪笥にしまう必要がないものは、出してしまえばいいのでは?といわれる。シルックも当然箪笥外通知。 ついでに軽く箪笥の中身チェック。大叔母から母に形見分けされた泥大島は、私には小さすぎるが、おはしょりをつけないで民芸風に着るとよいといわれる。よく見ると裾がこすれて傷まないように裏側にきれいなリボンが縫い付けてある。昔の人はこういう手間を惜しまずに着物を長持ちさせたんだなぁ。 この間、悉皆やさんから帰ってきた義母の大島は、丸洗い13650円(税込)という大枚を払ったので少し凹んでいたのだが、マダムのお見立てによると品がいいので高い手間賃をかけただけのことはあるといわれ、ほっとした。 他の単衣の着物にも手持ちの帯揚げや帯締めをいろいろあわせて遊んでみる。今さらながらコーディネートの面白さに感じ入っている様子のマダム。 マダムお帰りになってから諸々をマダム宛に振込み。ちょっと青ざめるが、今回は夫からもお誕生日祝いとして補助金が出て、着物一着分ぐらいは出してもらったので、青ざめ分は少し軽減。
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