WELLA
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2007年07月03日(火) 現代国語

非常勤先Lは今日で終わり。
最初から最後までガミガミくどくどお説教してた気がするけど、学生もその甲斐あってか、得るものはあった様子でよかった。なんの巡り会わせか、留年生や再履修生が多いクラスだったのだが、やはり彼らはそうなるだけの理由があるのだと再認識。最後までダメだったなぁ…。
仕事場になぜか高校の現国の教科書が2種類置いてあったので、手にとってぱらぱらと見た。私の高校生の頃は安部公房なんかが載ってて、おお斬新と思ったのだけれど、今の教科書はもっとバラエティに富んでいる。カラーだし。小説は、江國香織、池澤夏樹、須賀敦子、井上ひさし、などなど。なぜか2種類とも夏目漱石の『こころ』の抜粋が載っていた。女子高生がトイレで出産して故意に死なせてしまうようなこのご時世に『こころ』である。いったいあのまどろっこしい『こころ』の世界が、高校生の胸に何かしらのものを与えるのだろうか。
それはそうと、全ての単元でいちいち「その時の先生(私)の気持ちはどのようなものであったか説明せよ。」とか「『そんな』は何をさしているか述べよ。」などとあって、無粋なことこの上ない。こんなことやって何の役に立ったかなぁ。そのほかにもプレゼンテーションの仕方とか、案内状の書き方とか(「お忙しいこととは存じますが」などという文言が出てくる)、レポートのまとめ方とか(まず国語辞典で言葉の意味を調べ、事典や専門書を使って事柄を調べる等々)、けっこういろいろ載ってるのね。
しかし今の大学生を見ていると、とてもこれらを勉強したとは思えない不思議。


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