WELLA
DiaryINDEXpastwill


2006年03月11日(土) 大内宿

昨日のいでたちは襟と袖口にファーがついたデニムのジャケット、手袋、帽子。
今朝のいでたちは襟と袖口にファーがついたデニムのジャケット、手袋。
朝、チェックアウトしてちょうど来たバスに乗って駅まで向かう途中、帽子がないことに気づいた。とりあえず郡山駅まで行き、そこで旅行かばんの中を見るがみつからない。バスで戻るにもバスターミナルに来るバスの何がどこ行きかもわからないし、運転手さんに聞いても返事が微妙にわからない。無駄に夫と言い争いなどして、結局タクシーで戻ることにする。なにしろ9時42分の会津若松行きの電車に乗ることになっていたのであせる。鍵をもらってホテルの部屋に戻って探してもなく、どうも昨日行った回転寿司だろうということになる。ダメでもともとと回転寿司やに行ってみると、開店前の清掃ですでに人がいて、無事に手元に戻ってきた。何しろ、この帽子はうちでは「強い帽子」といわれていて、過去に置き忘れてきたのに無事に戻ってきた。そのあとも実は一度地下鉄の中に置き忘れて今回が3回目。あきらめるわけにはいかない。
駅で朝食を買って、電車に乗り込む。3両編成で1時間に1本。土曜日ということもあってほぼ満席。天気はよく、途中、雪をかぶった磐梯山を車窓の左や右に眺めながら猪苗代を通って会津若松まで行く。雪が深いところやほとんど雪のないところもあるが、会津若松では特に用事がないが、接続電車の待ち時間が30分ほどあるので駅前に出てみる。白虎隊の銅像を発見。うーむ.駅のおみやげ物やさんでは白虎隊や野口英世のモチーフの製品などが売れ筋のようだ。乗り換えて今度は1両編成だ。ラッピング車両で、一面お経が書き連ねてあるのかと思ったら野口英世の母がアメリカに住む息子に宛てて書いた「はやくかえてきてくたされ」という有名な手紙だった.絶景を何度か見てそのたびに小さく歓声を上げる。
会津若松から途中までJR、その後は第三セクター会津鉄道になって45分。湯野上温泉駅で降りる。湯野上温泉は日本で唯一の茅葺屋根の囲炉裏がある駅舎で、ぽっぽやの世界。
今日の目的は、大内宿。山間にある江戸時代の宿場町だったが、明治以降幹線道路と鉄道が離れた場所にできたせいで時代から取り残され、茅葺の集落が残った。昭和の後半になって脚光を浴びて今は観光地としてにぎわっている。ちょうどロマンチック街道のようなものだ。今日の宿は湯野上温泉にある茅葺の民宿で、駅で聞くと、宿までは徒歩15分ぐらい、大内宿は車じゃないといけないところだというので、いったん宿に行ってそこからタクシーを呼んでもらうことにする。
大内宿はそこから駅前を通り過ぎて6〜7kmほどのところにある。山を登るにつれてだんだん雪が深く道がせまくなっていき集落の入り口についた。入り口に大きな駐車場があり、観光バスが何台も来ていた。集落の中は乗り入れ禁止なのでここから歩く。すべての家がお土産やさんか食堂になっている。集落の保存に関しては外部資本を拒み「売らない 貸さない 変えない」という憲章がある。山間の村で周囲には大きな田畑も産業もなさそうなので、つまりこの集落に生まれるかここに嫁いだら、観光業に携わらなければ生活できないようだ。表通りに面したところだけが茅葺の家(=店舗)になっていて、裏を見るとその後方には普通の新しい家があってそこで生活しているようである。古いものを守り、そこで生活していくのはやはり大変なのだ。
お昼になったが、どのお店もそばと書いてあるのでおそばを食べることにする。高遠そばとかわかりやすくねぎそばと書いてあるが、要はねぎを一本お箸の代わりに供したかけそばである。げ、たべられるかな。夫は冷たいそば、私は温かいそばを頼んだが、冷たいほうはかなり刺激が強くてつらかったらしい。
再度タクシーを呼んで、宿の前を通り過ぎて奇岩「塔のへつり」を見る。へつりというのは切り立った崖や絶壁をさすこの地方の言葉らしい。国指定天然記念物だというが、北陸に住んでいたころはこのレベルのものは割りとよく見た気がするので感慨は薄い。春は藤の花、秋は紅葉がきれいらしい。
明るいうちに宿にもどる。今日は私たちしか泊り客がいないので、男湯女湯好きに使っていいといわれる。とりあえず女湯に入る。温泉はかけながしで無色無味無臭。風呂上りは部屋でごろごろ。夕食は6時。男山をお燗してもらう。地元の料理が山ほどでるがすべてがんばって平らげる。はちきれんばかりになって食後は少し囲炉裏端で休憩。燃える炎を見ながらしばらくおかみさんと話をする。館内に南米の置物などが多く飾ってあるのを不思議に思っていたのだが、その理由などを聞いて納得。部屋にもどって一寝入りしてまた温泉へ。今度は男湯。いかにも民宿的醍醐味の夜。

参考サイト:
湯野上温泉駅 http://www.yomiuri.co.jp/tabi/world/station/20050526tb02.htm
大内宿   http://www.mixpink.com/spot_folder/oouchijuku.html
高遠そば  http://naramaro.hp.infoseek.co.jp/takatosoba.html
民宿扇屋   http://www5.ocn.ne.jp/%7Eoogiya/top.html
塔のへつり  http://www.town.shimogo.fukushima.jp/kankou/place01.html


れいこな |MAILBBS