WELLA
DiaryINDEXpastwill


2004年08月20日(金) いきなり雨だぜ。

ベルゲンは直接外海に面してはいないのだが港街で、メキシコ湾流の影響で緯度が高いわりに暖かく、かつ雨が多いのだと言う。メキシコ湾流って、どこをどう流れてここまで影響するのだろうか。地図を見るとちょうど間にイギリスがある。イギリスで雨が多いのもメキシコ湾流の影響なのだろうか。というわけで、朝から雨。
相変わらず早く目が覚めてしまうので、6時台に朝食のレストランへ。今回の旅行のホテルはすべて同じ系列のところなので、メニューもかなり似たり寄ったり。ワッフルを見つけたのでお皿に載せて他を物色していると、傍らの老婦人が「あら、そのワッフルどこで見つけなすったの?」ととてもBritishなアクセントで聞いてきた。あたりを見回すとたしかにアングロサクソン系といった感じの老夫婦が多い。グレートブリテン島は、スコットランドなどを除くと氷河が削った跡とかでとにかく高い山がないので、こういう起伏に富んだ地形は好まれるのだろうか。朝食を済ませて街に出ても、雨の多いイギリスでの普段着をそのまま着てきましたーといった雰囲気の観光客がわさわさと歩いている。みやげ物やで名産のセーターを物色するが2〜3万するのでかなりびびる。昨日食事をしたあたりで朝市をやっている。魚介類、缶詰などの加工品、サンドイッチなどを売っている一画と、セーターなどの手工芸品を売っている屋台の一画がある。日本語の案内を出している屋台があって「こんにちわー」と口々に声をかけられるのでびっくりして思わず無視してしまう。
雨降りの中、街の中心部まで行ってみるが、雨がひどくて途中でショッピングセンターなどで雨宿り。かなりミゼラブルな気分になる。美術館に行ってみると午後からしか開館しないというし、とりあえず駅まで行ってフィヨルド観光の切符を買い、ホテル周辺まで戻ってみる。少し雨が小降りになってきたので、朝市でサンドイッチを買い、ロープウェイで見晴台に上がってみることに。
上まで行くと、雲に覆われている部分があるが、フィヨルドの雰囲気はなんとなく味わえる。かなり複雑に入り組んだ地形だと言うことがわかる。持ってきたサンドイッチをほおばり、だんだん天気がよくなってきたので写真をたくさんとる。ひとしきり撮ったので降りることにして、くだりのロープウェイを待っていると、電車オタクらしいおじさんがホームの端に立って、上がってくる車両の写真を盛んに撮っている。おじさんは当然最前列に座りたかったのだろうが、いざ車両に乗りこむとき、夫が乗り込んでしまい、なりゆきでおじさんが次を私に譲ってくれてしまった。うわ、やっちゃったと思ったが、幸いなことに最前列に余裕があったので、おじさんを手招きをして3人で座る。おじさん上機嫌である。何人なのか何語を話すのかさっぱりわからないまま、身振り手振りでおどけてみせる。車窓から何枚も写真を撮り、ロープウェイが到着するとホームから撮影しようとしているカメラに向けて、ハンドルを持って運転する手振りをしたりする。いやぁ、本当にお好きなんですねぇという感じ。
せっかくホテルの近くまできたので、一度部屋に戻って休んでから、美術館へ。途中で書店によると店前で教科書を売っている学生のグループがいた。オスロの大学前でも大々的に店を広げているグループがいたが、基本形は地べたに教科書を何冊か並べて新学期用に使わなくなった教科書を売っているらしい。ごく当たり前に再利用の概念が浸透しているのだろうか。日本でもそうすればいいのに。美術館はいくつかあるのだが、工業デザインや商業デザインを中心に展示しているところに行く。意匠美術館とでもいうのだろうか。椅子や食器、日本のグッドデザイン賞をとったものなどが展示してある。よくデザイン紙などに掲載されているソファなどが置いてある。座ってもかまわないらしいので、どんどんすわり心地を試す。
すっかり雨は上がったようだ。さっきとは違うショッピングセンターでアイスクリームをダブルで食べる。私たちが客寄せパンダになったのかあっという間に店内は客で一杯になった。食べ終わってから雑貨などを見て、地下のスーパーでミネラルウォーターの大瓶を買う。
夜は中華。中華料理店が多い。世界中、中華料理店がない国を探すほうが難しいのではないだろうか。もちろん日本食の店もあるのだが、こちらは日本以外のアジア人が自国料理の片手間にやっているケースが多いようだ。ロブスターのあんかけのようなものを食べる。フォークとナイフしか並んでいないところ、お箸を出してもらってがつがつ食べる。ロブスター、普通のシーフードレストランのメニューではあんなに高いのに、中華料理だと比較的安いのはなぜ?


れいこな |MAILBBS