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朝、枕もとの電話が鳴る。まだ7時前だぜ、べいべー。 ツインベッド(シングルユース)の反対側まで歩いていって、電話に出ると果たして夫。彼の部屋の時計は進んでいるらしい。というわけで、程なくして夫が私の部屋に下りてきて、一緒に朝食に出る。昨夜は11時過ぎにホテルに入り12時には寝ていたのだという。丁度私が将来有望な若者を送り出して、トイレに行っている間のことだったらしい。がっくり。夫の部屋は格安料金の私と違って、もっと上階の景色のいいところで、そっちに行ってみると魚尾獅像も見える。 午前中は夫と二人で中華街方面へ出かけ、カラフルなヒンズー寺院、道教寺院などを見る。日曜日で熱心に参拝する人々の姿が見られる。それにしても暑い。普段汗をかかない私でも顔に汗が垂れる。そうこうしているうちに雲行きが怪しくなり土砂降りの雨が降ってきて一挙に涼しくなる。 午後は将来有望な若者と待ち合わせて昼食。彼は非常に気立てのいい青年なのだが、時間にルーズなのが難点である。絶対に遅刻しませんからという彼に「君は13時に来たまえ、私達は13時半のつもりでいるから」と言っておいたのだが、13時半を過ぎても来ず。やっぱり遅刻した。しかも彼は13時の待ち合わせのつもりでいたらしい。ムリムリ、絶対に不可能。 上海蟹が入ったコースを食べ、タクシーでアラブ人街へ。大きなモスクを見て、町を散策する。それからリトルインディアへ、と標準的な観光ルートを辿る。途中でアメ横のようなところを抜けたり、西友ストアで買い物したり。お土産の魚尾獅型チョコやプラウンロールなどもここで割安に調達。街中の屋台でサンドイッチアイスなるものを売っている。四角いアイスを二つ折りにした薄切りの食パンではさんだもので、食パンは黄色や緑、ピンクなどの毒々しい色のマーブル模様がついている。スイートコーン味のアイスとか案外いける。他にもドリアン味とかヤム芋味とか、小腹がすいたときに丁度いいらしい。将来有望な若者またの名を遅れてきた青年は、食事の前はどれがお勧めなのかをはっきり言わなかったくせに、昼食が終わって満腹になってから、コレがお勧めです、アレもおいしいです、と次々に土地の名物料理を繰り出してくる。もう少し早めに思い出してもらいたいものだが、このあたりが普段住んでいるところを人に案内する難しさなのだろう。自分自身も思い当たる節がある。 ところで、リトルインディアは人々でごった返していた。ヒンズー寺院にもその周辺にも、男性、特に若い男性ばかりが集まりっている。縁石の上にずらりと腰掛け、商店の店先で立ち話をし、何かを待っているようでもあるし、ただ時間を潰しているだけのようでもある。聞くところによると毎日曜日はこういう光景が繰り広げられているらしい。よそ者にとってはなんとなく異様に写る。 中国人、インド人、マレー人、そして日本人、同じアジア人でも、人種も文化もこれほど違う。一口にアジアの連合といっても、実現はなかなか難しい、というか結局できないような気がする。夜は屋台でマレー料理などを食し、あっという間に新嘉坡滞在が終わる。
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