WELLA
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2003年01月22日(水) モノを喰らう人々

朝、人材派遣会社に電話。昨日の話は再度雇用保険に入ることになるらしい。一応1年程度以上勤務するという前提でないと…という話だったが、その可能性もあるので、なんとかしてもらえそう。ありがたや。なんかバタバタするばかりで、骨折り損のくたびれもうけのような気がしてならないのだが、経験値を高めるのだ、経験値を高めるのだ、経験値を高めるのだ…と自分に言い聞かせる日々。

ところで、最近では電車のなかでパンやおにぎりを食べる人を見かけるのは珍しいことではないが、たまにはかなり本格的に「食事」をしている人がいてさすがに驚くことがある。この間は女子高生が3〜4人輪になって、車内でカップ麺を立ち食いしていたのを目撃した。いつだったかの夏には、カップルが座席に座ってコンビニの冷やし中華を「調理」しようとしていて、隣の席の人が思いっきり嫌そうな表情で足早に立ち去ったのが印象的である。結局その二人は揺れる車内で「調理」する案は失敗に終わり、あきらめてコンビニ袋をごそごそして「デザート」のアイスキャンディを取り出し、到着駅でかじりながら降車していった。時間配分を間違えていますぞ。
そもそもなんでこんな話を始めたかと言うと、今日も結構びっくりな人を見てしまったからである。それも二人。まずは帰りの地下鉄の中で、やや中年太りがはじまった男性。一番端の席にちんまりと座って晩酌中である。膝に載せた鞄を落とさないように押さえつつ、片手には金色の缶(ゑびす?)、そしてもう片方にはおつまみの小さな袋。缶を口に運んでは、小さな袋から丸っこい指でつまみだす。なんというか、「つましい」のである。視界にいれたくなくて、そっと彼のそばを離れたれいこなであった。
そして、乗り換えた電車の中で隣に座った人品卑しからぬ老婦人。紙にくるんだラッパ水仙を一輪携えて私のそばに来たときは、別にどうとも思わなかったのだが、電車が走り出してしばらくしてから強烈なにおいがしてきた。もしかして老婦人の向こう側にあとから座った若い女性の香水だろうか?私がいつもキンチョールと間違えてしまうディオ〇ルのアレか?と思いつつそちらに視線を走らせると、食べている。隣の老婦人が調理パンを食べているようなのである。なんとなく黄色っぽい食べ物でたまねぎが覗いているので、たまねぎの匂いだったのだと気付く。きれいにマニキュアをしたその指を油まみれにしながら、紙に包んだその「パン」を食べているのだが、それにしても強烈に匂う。
やっと一つ食べ終わってやれやれと思ったら、老婦人はまたも手にもった袋からもう一つ取り出すようなのである。見るともなしに袋の中のパックを見ると「てんぷら」とかいてある。お惣菜売り場にあるようなてんぷらを、何も通勤客で込み合う車内で、てんぷら油で指をてからせながら食べなくても…と思うのだが、よほどおなかがすいているのだろうか、結局彼女はてんぷら1パックを車内で完食してしまったのであった。
そして、今度はやおらラッパ水仙の包装を解くと、鼻に近づけて香りを楽しんでいた。てんぷらで胸焼けしたのだろうか?隣でてんぷらの匂いを吸い込んでしまった私は、彼女が花を楽しんでいるのを心底うらやましいと思った。




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